社会性の練習(二十一)

〈I got no time to lose〉の季節は STAYC のカムバックにより一気に吹き飛んだ。一聴したときにわかりにくいと感じたイントロ(なんだけど、何度か聴くと前作の雰囲気が仄かにある)や振り付け(鼻つまみ、ジャンプ、ハイタッチ……)、エンディングでの後方への駆け抜けなど、当初は不安になる要素がわりとたくさんあったが、ベストアクトだと思った映像の Sound Remasted 版の FANCHANT にすっかり元気付けられて〈Teddy Bear〉はスルメ曲(佐々木敦)となった。メンバーコールが全員本名になったのも良いですね。チェヨン、ジャユン、イェウン。

カムバック当日に放送されたリムジンサービスのアイサ回も大変良く、出演がアイサだったのは今回のカムバックでシウンとユンに譲ることの多いメインパートをアイサが歌っているからだと思うが、普段は所属と名前だけを伝えるシンプルな自己紹介しか耳にしたことのなかった中で「ステイシ、リードボーカル、アイサハムニダ」と伝えていた点にいたく感動した。

〈Teddy Bear〉一曲全体としては「クワイェプリーズヘンギモドゥロ」の後方斜め後ろに動く動きと二番のスミンが魔法使いの先導師みたいになる「Anyway Anyway」のパートが好みで「anyway」はSTAYCを知るきっかけになった昨年夏のカムバック曲〈BEAUTIFUL MONSTAR〉の歌い出しのワードでもある。「エニウェイ、ニガピリョヘ」のジェイの舞い。

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