かりん月詠
掲載誌からネットへの月詠全首掲載には思うところがあるのですが、2月号掲載分は来年度のかりん賞(一年間の月詠を連作として再構成して応募する)に含まれないのと、3月号を欠詠したのと、なによりデビュー号ということで、今回に限りネットに公開しようと思います。なお、最後の一首は碧野みちるへのオマージュです。
かりん月詠 2024年2月号掲載分
リュックからマフラーを出す勢いでぬいぐるみぽっこり顔を出す
あたらしいトイレを大事にするように紀元前まで遡ろうか
イチローと羽生結弦をイチローも羽生結弦も 〈も〉で語る母
スクロール止まらない秋 往年のバックダンサーはもう飽きた
わたしから抜けない平べったいものを振り切るために飲むコカ・コーラ
愛が満ちても碧の満ちない大阪の離婚家系の最北にいる
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