9/2 Liveコラム〜アイルランド音楽ライブ木村穂波、福島開、瀧澤晴美、杉野文俊〜

演奏の機会も減り、音楽を語る機会も減り、音楽との向き合い方を迷走し、若さゆえの過ちを始めました
文字を書いたことがない素人の感想です

会場まで

祖師ヶ谷大蔵。声に出して読みたくなるこのかんじ、ここがライブの地だ。
駅前のウルトラマン像を横目に舗装された綺麗な商店街を歩む。小綺麗な生活感がこれから目の当たりにするライブを想起させる。

ひたすら直進。不安になるくらいで目当ての素敵な看板が見あたる。看板奥の階段へ案内が続く。
店舗横の細い階段を登っていくと、2階の先に開け離れた空間が。扉を括ると空へと階段が伸びている。
ムリウイは屋上にあるのだ。
夕方の心地よい風にあたりながら登りきると、天幕。その奥の建物が本日の会場だ。

ライブ

木村穂波、福島開、瀧澤晴美、杉野文俊の4人のアイルランド音楽ライブ。
キャッチーな紹介文としてはアイルランドで数ヶ月〜生活した同世代の旋律奏者たちによる演奏、そして瀧澤晴美さんの凱旋ライブだ。

自然体に、口より演奏が語るというように徐に演奏が始まる。同世代それぞれ4人の演奏。ライブが進むごとに、段々と呼吸感まで合ってくる。
各々好きな曲を持ち寄った自由なセットリストが程よくボルテージをあげているのかもしれない。

ボタンアコーディオンの淀みない流れに、芯を持った呼吸ぴったりのフィドル、多彩な旋律を奏でるフルートに、緻密に自分の色を出しつつ確かなギター伴奏、4人それぞれの音がハッキリ聴こえるライブだった。

感想

瀧澤さんのフルートは数年ぶり。その時は丁寧な印象を覚えているが、今回の演奏に変わるのだなと驚いた。延長にあるのだけれど、装飾やロングトーン、呼吸で音圧音量のあるアコーディオン、フィドル、ギターを綺麗に抜けてくる。以前はハープとのデュオだったけれど、旋律に囲まれるとまた違った演奏になるのだと改めて生演奏で認識させられた。

木村さんのボタンアコーディオンは相変わらず、心地よく、好きなタイミングでコードが入る。心なしか、より淀みなく音がリズムに乗ってるようだ。
そして驚きは突如登場したニューなメロディオンのインパクトだろう。
まず音がデカい。音のデカさはライブの正義である。乗りこなしたリズムも相俟って巻き込まれていく。
あの重量をコントロールするための身体作りをしてるそう。心なしかボタンアコーディオンの淀みなさも身体作りが活きてるのかもしれない。

福島さんのフィドルは、やはりチューニングをあえて一部のピッチかえてるのか独特の音だ。音が伸びやかな人が多い中で、リズムのアプローチが揺らぐ音に対して心地いいというのだろうか。
GDGDのエアーがとても良かった。グダグダな演奏というのではない。チューニングである。

杉野さんギターは海外より日本の心を感じる、はじめさんオーラを感じるオリジナルなスタイルだ。
またアコースティックギターだけでなく、持ち替えてガットギターを指弾きの伴奏も披露。音が飛ぶステキなギター、一歩間違えると目立ってしまうのだが、とても安定して支えている。

選曲も作曲者の紹介や、どこで習った、誰の演奏のリスペクトなど、面白く聴いていた。

終わり

帰り道、アイルランドに住んでたという方とご一緒した。久しぶりに飲んだせいか、饒舌に語りすぎたかもしれない。フランクザッパとチーフタンズ、エレファントセッション、メックリルetc...何か引っかかったら嬉しい。

次の日、楽しいライブだったなと思いを馳せつつ、爆音大人数ドームスーパー演出のレディガガへ足を向けた。

※過剰な書き物なので、半フィクションです。是非自分の足で見に行ってください

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