透明人間の企み

透明人間になって
困ってる人達や そのいのちを 
見えない存在で 小さい力で守りたいなぁ。

ぐちぐち言葉のつまらなさそうな人を見つけたら
透明人間はこちょこちょ
くすぐっちゃおうかなぁ。

言葉のもとが
粘着質になっている、と 気づいたら
剥がしてあげよう。

どうやって 剥がそうかなぁ。

口を開こうとした瞬間に
美味しいあまーいものを ぽいって
お口に 入れちゃおうかな。

…甘いもの苦手だと困るなぁ。
まあ ごめんてことで。

悪口や暴言を吐きそうな臭いを嗅いだら
それを発言しようとする度
透明の手で 口を塞いだり離したりして
言葉を途切れさせてあげよう。

あぱあぱ言ってて可愛くなるかもしれない。

 仲間がいて
たのしそうな笑顔が溢れていたら
そーっと 透明人間はいなくなろう。

透明人間は 心に孤独があっても
仲間に入りたい、見つけて欲しい、がない。
 強がりもないので 何故なのかはわからないけど
きっと そういう魂だからなのかな。

それが好きだと思うし
それが気持ちいいんだと思う。

透明人間は 気持ちよく生きている。

みーんなみーんなも気持ちよく生きてほしい。
心ほぐして
魂の行く道をそのまんま
るんらるんら 進んでほしい。

ここは 『るんらるんら』なのだ。
うん。

透明人間は 今日も
企みます。
何してやろうかなぁ。
ひひひ。ひひひひ。ひひひひひひ。

さて、
『ひ』を何回 言ったでしょう。
戻って見るのは 失格です。
答えを決めたら 戻って確認して
自己採点してけろけろ。

あ、あそこに
とても悲しそうに笑う人がいる。
シャボン玉で
包んであげようか。
晴れの日は 虹色シャボン玉になる。

些細ないっしゅんの景色だけど
そんな景色を紡いで 
悲しいことが消えるといい。

 透明人間ってシャボン玉みたいだな。