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生い立ちパズル⑬ piece:周りのおとなの幼さ


の続きです。

義父から 話を聞いたであろう母が 翌日 祖父母の家に来ました。

 脳天気なテンションで。

母には そうすることしか出来なかったのだろう、と 大人になってから 考えました。

そこで その時
自分の中で感じたことのない憎しみのようなものが芽生えたのですが
それでも わたしも その頃はまだ
自分の気持ちを話すことができず、
更には
『気持ちを話す』ということ自体を 知らないままでいました。

どんな気持ちの中で 溺れかけていても
 大丈夫だと 相手に伝えようとします。


母が 笑いながらやってきたその時も 笑っていました。
笑ってしまいました。


ちょっと 笑顔が歪んでしまったかもしれません。


そういうことが起きて以来、
人と喋る気持ちにならなくて
ほんの少しの間でしたが
言葉が出なくなった時期がありました。

喋ろうとする気力がなくなったのです。


そして、
その頃から 未遂であったとしても
やはり そういう状況が
とてもとても 気持ち悪くて
義父と似ている年頃や姿かたちが似ている男性を見ると
全員 気持ち悪くて 吐き気がするようになります。

申し訳ないと思っても
どうしようもない。


実父と義父は
顔見知りらしいということを
ぼんやり祖母から聞かされていて
実父には
義父のことを絶対 言ってはいけないと
中学生の頃、口止めをされていたので
誰にも なんにも言わないという癖がつきます。
それが原因かどうかは わかりませんけど。




祖父母の家は 電話がありませんでした。
中学生頃に、
父が わたしのために、と
電話を用意してくれて
電話料金も 工事費もすべて出してくれていたのですが
一年くらい経って 祖母が電話が嫌だったらしく、解約してしまいます。

何が嫌だったのかはわかりません。


でも そのために
高校のとき、
友達に迷惑をかけることになります。

義父が その事件後に
学校の門で待ち伏せをするようになるのです。

たまたま 休んでいたときだったので
義父が わたしに連絡を取ろうと、
当時 仲良くしていた友達の家に
電話をして
友達が 自転車で呼びに来ました。

 すぐ隣近所ではありません。

少し家は離れています。

その間 ずっと電話を繋げていてもらって…
 関係のない友達にまで 迷惑をかけて
家庭事情も話していないのに 心苦しくてたまらなかったです。

友達の家に着いて
 繋げたままで 受話器を伏せて置いてくれているのを見て 胸が痛くなります。

電話に出て
何を話したか まったく思い出せません。
わたしは 恐らく 怒っていたと思うのですが、まったく思い出せない。
すっぽり記憶が抜けています。

友達や友達のお母さんにも 謝って 帰ります。

こんなことが 数回ありました。

祖父母に話しますが
何も解決はしません。

母は 義父との喧嘩が増えていきます。
その度 軽く家出をするのですが
そうすると、毎回 わたしに来るのです。

いい加減 やめて欲しいと思いましたが、
あの大人たちを変えるのは無理です。
変わろうとしていないし
自分のせいで
迷惑がかかっている先を 気づけていない。
 気づけそうな気配もないです。


こうして 自分自身が大人になって
振り返って 思い出してみても

わたしの周りにいた大人は
とてもとても 幼いです。
大人の身なりはしているけど 魂が幼すぎます。

わたしが 大人になればいいんだ、と
途中から思うようになりました。

問題解決も わたしが子供だろうとなんだろうと それはされないままなので
自分で 解決していくしかありません。


 義父が言っていた、
『みぞの実父は 本当の父じゃない』という話は 間違っていると、わかります。

写真で見ると、
わたしは 父に似ています。

 母とどういう話で そうなったのかは 知りませんが。


母も 喧嘩する度に
家を飛び出すけれど、
その度 わたしに来るのもわかっていて
それは まったく ずーっと変わらず
わたしが大人になっても続いていました。



 また 『生い立ちパズル』を書き終えた後
それぞれの周りの大人たちとのお別れの形を 書こうと思っています。
『生い立ちパズル』は わたしが高校生までの話を書く予定です。

 こうして書いていると
 すーっとします。

それに めちゃくちゃな気はしますが
わたしは わたしの今現在の場所に 
たどり着くべくして たどり着いている気がします。


こんなお話に お付き合いくださって ありがとうございます。
 続きは 1/13(金)の予定です。





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