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John McLaughlin - Is This So? (2020)

本作はシャクティのツアー中にジョンがインドの歌手で作曲家のシャンカルマハデーヴァンの歌や曲に魅了されそれをフィーチャーしたアルバムを作りたいと思ったことが制作のきっかけでした。ジョンはギターをより軽く浮遊感のあるギターシンセサイザーを演奏。さらにインドのスキャットとお経のような独特の歌い方のシンガーが入ったスピリチュアルなサウンドで激しい技術のぶつかり合いというよりは禅問答のような一作。毎日聴くには少し風変わりすぎますが疲れた時とかに無性に聴きたくなります。余談ですがリリースされたのは2020年の新型コロナが1番ひどかった頃の事。少しでも癒しになればとリリースからしばらく無料ダウンロードしてくれたジョンの優しさも内容と同じくらい印象に残っています。

ジョンマクラフリン:ギターシンセサイザー
ザキールフセイン:タブラ
シャンカルマハデーヴァン:ボーカル

kabir
オルガンのロングトーンを思わせる神秘的なシンセと深みと浮遊感を合わせ持ったボーカルがここではないどこかへ連れて行ってくれる一曲。

Sakhi
アカペラから始まりギターが絡みタブラが加わるとギターをシンセに持ち替えストリングスや笛、名前はわからないけどインド音楽でよく聞く音を再現していきます。途中タブラソロが入りますが圧巻の演奏です。1人の人間が2つの手で鳴らしているとは思えない演奏も所々あります。

Tara
シャンカルの神々さを感じる声とアンビエントなシンセに圧倒される一曲。ジョンは多重録音で西洋風のアンビエントな音、ギター風の音、インド風のドローン音を重ねギター風の音でソロをとっています。

The Search
呂律が回っていなさそうな歌い方に聴いているこちらもどこかへ連れていかれそうな感覚を覚える一曲。歌い出しのはっきりと歌っている部分がお坊さんの上手なお経に似ているような気がします。

The Guru
シンセはバックで静かに流れるだけでタブラとボーカルのデュオに近い一曲。どの曲も似たような演奏で組曲のような印象を受けるので一曲一曲細かく書くのがだんだん難しくなってきます。

The Beloved
中盤のスキャットが印象的な曲。ソロがほとんどなく起伏もなくアンビエント色が強い一曲。