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Soulive Doin’ something (2001)

今日紹介するのは新時代のオルガンジャズトリオソウライブです。このアルバムは2001年リリース。ソウルジャズ、ジャズファンクを中心にロックやヒップホップの影響も受けた音楽性は聴いていてとても楽しいです。個人的には今年聴いてよかったアルバムランキングでかなり上位に入ります。ジャケからはとてもジャズのアルバムとは思えません(80年代後半から90年代の邦楽のジャケってこんな感じのが多いイメージ)

メンバーはニール・エヴァンスがオルガンとピアノ、弟のアランがドラム、エリック・クラズノーがギター。ベースギターはいませんがオルガンの低音部をベースアンプから出力するように改造してあるらしくオルガンジャズにしてはベースギターっぽい音がします。
さらにゲストでホーンをフレッド・ウェズリー、ジャック・シュワルツバルド、サム・キニンジャー、ジェレミー・ペルトの4人が、ボーカルでステファニー・マッケイが参加しています。

Hury up…and wait
ジャズファンクというより60sのオルガントリオ風のかっこいいソウルジャズ。ワウギターが入るあたりが面白いです。

Doin’ something
ホーンやカッティングがJBのインスト曲みたいな曲です。ここではフレッドウェズリーがソロをとっています。

Evidence
キレのいいホーンがかっこいい曲。エリックのギターもリズミカルでかっこいいです!少しクルセイダーズっぽいフュージョンの要素もあります。

one in seven
ハービーハンコックのカメレオンに似た曲調の曲です(ライブではカメレオンを頻繁に演奏しているうえに、この曲とメドレーにすることもあるようです)

Bridge to ‘bama
サックスが大活躍している曲です。ここら辺で何故か聴いてる曲と書いている曲がずれてしまいました…

Cannonball
曲名やサックスがキャノンボールアダレイを思い出させます。ファンキージャズっぽさがあります。

Shaheed
オルガンプレイがじっくり聴けます。ブルーノート時代のジミースミスやベイビーフェイスウィレットのような曲です。

Romantic
この曲のみボーカルが入ります。ワウギターとアコースティックピアノが使われていてフュージョンっぽさもあります。

Solid
ここではダニーハサウェイやスライも使用したウーリッツァー200という電子ピアノを弾いています。タイトなドラムがかっこいいです。

Roll the tape
ファンクっぽいホーンだけでなくモダンジャズ風のソロも取るのが印象的です。(ホーンアレンジを担当したのはフレッドウェズリー)

Joe sample
タイトル通りオルガンでジョーサンプルっぽいフレーズを弾いています。前半は音量が小さくこもり気味ですが後半は音質がスッキリしてヒップホップっぽいドラムが入ってきます。ギターもグラントグリーンやジョージベンソンっぽい音でかっこいいです。

 Golden lady
CDのボーナストラックでスティービーワンダーのカバーです(インナーヴィジョンに収録)原曲に比較的忠実なアレンジかと思いきや後半のギターソロがすごいです。そしていったんフェードアウトしてから、アコースティックピアノのジャムが始まります。一番最後のボーナストラックだからと言って油断してはいけません!

ジャズファンク(グラントグリーン路線)やJBのファンクを軸に若干フュージョンや他のファンク、ヒップホップからの影響も感じさせるいいアルバムです。個人的に最近のジャズはフリーやスピリチュアル、前衛音楽からの影響が強かったり、メッセージ性の強いものが多くて聴いていて疲れてしまうものが多々ある印象ですがこういう楽しくノれるジャズがいろいろ出てきてほしいです。