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Ornette Coleman And Prime Time - Virgin Beauty (1980)

70年代に入ってからファンクやワールドミュージックの要素を取り入れ始めたオーネットコールマン。個人的にはこの路線が大好きで初めてこのアルバムを聴いたときあのジャズ来るべきものの人と同じ人だっけ?と思うくらい戸惑いましたが聴きやすさとオーネットの探究心とフリーらしい少し捻くれた音使いが絶妙に噛み合ったサウンドはフリージャズが苦手な人でもクセになること間違いなしです。

メンバー
オーネットコールマン:サックス、トランペット、ヴァイオリン
デナードコールマン:ドラム、キーボード、パーカッション
カルヴィンウェストン:ドラム
アルマクドウェル、クリスウォーカー:ベース
バーンニックス、チャーリーエラーブ:ギター
ジェリーガルシア

3 Wishes
アラビアンなメロディが印象的な一曲。リンドラムと生のドラムを組み合わせたりフレットレス?ベースソロを入れるなど風変わりなリズムもクセになります。

Bourgeois Boogie
80sのファンクのようなリズムにリードベースや不思議なトーンのサックスが乗る一曲。ギリインストファンクとして聴ける一曲です。

Happy Hour
ブルーグラス風のアップテンポの軽快なリズムの一曲。どんなリズムであれ鼻歌のようでありながらも複雑なサックスを吹くオーネットが聴いていて面白いです。

Virgin Beauty
外しつつも美しいサックスが印象的なバラードナンバー。バックでヴァイオリンのフリーキーな音が印象的です。

Healing The Feeling
オーネット流ウェザーリポートみたいなファンキーなフュージョンナンバー。

Singing In the Shower
ジェリーガルシア参加の一曲。Healing The Feelingとよく似た一曲ですがジェリーのギターが加わることでより複雑で不思議なトーンになっています

Desert Players
ここではオーネットのサックスにオーヴァーダブされたらトランペットが加わる二菅ホーン編成になっています。ライナーによると迷画のサントラとして制作されたチャパカ組曲のフレーズが使われているそうです。

Honeymooners
リードベースがかっこいいアップテンポのフュージョンチックなナンバー。

Chanting
美しい音色のサックスが印象的なバラードナンバー。フリーというとフラジオや声混じりなど破壊的なサウンドのイメージがありがちですが優しく暖かくもフリーキーなこのトーンはオーネットならではな気がします。

Spelling The Alphabet
ギター、ドラム、ベースが2人ずつに電子ドラムという変わった編成をフルに活かした分厚く大音量で迫ってくる曲。

Unknown Artist
美しいオーネットのサックス独奏の一曲。後半になるとリズムが少し入りますが本当に僅かです