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Lee Morgan. The The sidewinder (1964)

アルバムの頭にある超ファンキーなタイトル曲に全てを持って行かれます。ただそれ以外の曲もジャズロック、ラテン、ブルースと変化をつけたバラエティ豊かなファンキーナンバーが聞けます。しかもこれらの曲は全てリーモーガンの作曲。曲に合わせてのるのもよし、リーの才能を楽しむのもよしな一枚です。
ブルーノートレコードはかっこいいデザインのジャケットの宝庫ですが個人的には迫力ではこの聴く前からリーモーガンのトランペットの音が聴こえてきそうなジャケットが1番だと思っています。

メンバー
リーモーガン:トランペット
ジョーヘンダーソン:サックス
バリーハリス:ピアノ
ボブクランショウ:ベース
ビリーヒギンズ:ドラム

The sidewinder
8ビートのノリのいいジャズロック。ノリのいいリフから入りアドリブへと続きますがアドリブもノリ重視の演奏です。特にハイトーンよりでパラパラと鳴るトランペットが最高にかっこいいです。続くジョーヘンのごろごろ鳴るサックスはリーのアドリブを真似ているようで微妙に違うフレーズなのでアドリブは作曲されたものを崩しているのかなと思いますが真偽は不明です。

Totem pole
ラテン調のブルースナンバー。途中ラテンビートからスウィングビートになるのが面白いです。アドリブの時だけリズムが変わるのは珍しくないですがアドリブではない時にリズムが変わるのは珍しい気がします。ラテンが好きな僕としてはタイトル曲だけではなくこれももっと人気が出たらいいなと思ってしまいます。

Totem pole (alt. take)
CD化で加えられたボーナストラック。こちらの方がテンポが早く、ピアノのリズムが強調されています。

Gary’s notebook
ブルース調の軽快なミディアムナンバー。ゲイリーというのはミュージシャンをしていた友人でリーとは真逆の真面目な人物だったそうです。きっと
リー「なんでいつもノート持ち歩いてるんだよ?」
ゲイリー「アイデアを書き留めておくのだよ。」
リー「そんなアイデアなんていくらでも湧いてくるだろ」
ゲイリー「それはあんただけだよ。そんなことより女遊びはほどほどにな」
なんてやりとりをもとにしたのかもしれません。

Boy, what a night
ブルースタッチのピアノがかっこいいファンキーな曲。ホーンの音色やフレーズ等ベニーゴルソン時代のアートブレイキーに近いものがあります。リーもあのグループにいたのでスタイルを真似たのかもしれません。後半にバリーハリスがレイチャールズみたいなタッチで弾いているのが面白いです。

Hocus - Pocus
スウィンギーなリズムがかっこいい曲。ジョーヘンがらしくないテキサステナーやスタンリータレンタインみたいなソロを吹いています。

コネクション:カバーバージョン
吾妻光良さんとSwinging Boppersがジャンプブルース風のアレンジでカバーしています。この曲がどんな曲なのか、タイトルの由来は何か、誰が演奏しているのかなんかをコミカルな歌詞にして紹介しています。

リーモーガン参加作。こちらもファンキーです。

バリーハリス参加。これもまたファンキーでブルージーです。

ビリーヒギンズ参加。ジャズロックの代表曲ウォーターメロンマンが収録されています。