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Curtis Mayfield - Super Fly(1972)

シカゴソウルを代表するミュージシャンのカーティスメイフィールドには社会的メッセージを発信するミュージシャンと優れたサントラ職人という二つの顔があった。本作はゲットーを舞台に麻薬の売人の羽振りのいい暮らしと悲劇を描いた映画でカーティスも本人役で出演し演奏をしています。内容は一度見れば満足してしまうB級映画ですがカーティスのサントラは映画の映像以上に主人公たちの悲喜を描いた何度でも聴きたくなるサウンドです。ちなみにタイトルはすごいハエではなく当時使われていたかっこいいみたいな意味のスラングです。

メンバー
カーティスメイフィールド:ギター、ボーカル
フィルアップチャーチ:ギター
ジョセフラッキースコット:ベース
ヘンリーギブソン:パーカッション
タイロンマッカレン、モーリスジェニングス:ドラム

Little Child Runnin’ Wild
浮遊感のあるオルガン、ファズギター、トリップ感のあるストリングスがサイケデリックなソウルナンバー。カーティスの曲というより同時期のノーマンホイットフィールドとかチャールズステップニーが作りそうなサウンドです。

PusherMan
不穏なベースラインがグルーヴィなファンクナンバー。軽いドラムやコンガ、カーティスの独特の声やワウが独特のグルーヴを作っています。映画内ではこれを演奏するカーティスとバンドメンバーが登場します。この曲のタイトルは薬物の売人を意味するスラングです。初め聴いたとき押す男って何を押すのか不思議でした笑 

Freddie’ Dead
ファズとワウの2本のギターがファットバックしたドラムの上で絡み合うファンクナンバー。ストリングスやフルートがこの時代らしいサウンドで最高です。

Junkie Chase
インストのスリリングなファンクナンバー。ホーンセクションのアレンジがサントラっぽい音です。

Gove Me Your Love (Love Song)
ラブシーンで使われたバラードナンバーでグルーヴィなベースがかっこいいです。なんとなくメロウとかスウィートを通り越してエロい曲だなと思っていましたが聴き直してみるとそこまででもない。映像あるなしだとだいぶ印象が変わります。

Eddie You Should Know Better
ほんのり哀愁が漂うソウルナンバー。

No Thing On Me (Cocaine Song)
ストリングスとかピアノの音がバリーホワイトっぽい曲。ひりついたり悲哀のある曲が多いなかこの曲だけは爽快感いっぱいの健康的なサウンドです。(暴動といいこれといいいけないお薬の話題が多いから運営から怒られないか心配です。)

Think
ゴスペルっぽいノリの美しいーインストナンバー。アイズレーブラザーズはこの曲に歌詞をつけてカバーしています。

Super Fly
PusherManの替え歌。ただこっちのほうがホーンアレンジがファンキーでかっこいいので好きです。