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Little feat - Dixie chicken (1973)

リトルフィートは前作リリース後メンバーチェンジを行います。ベーシストがケニーグラッドニーに交代、そしてパーカッション奏者のサムクレイトン、セカンドギタリストのポールバレアが加わりました。元々ケニーとサムの2人はデラニー&ボニーのバンドに在籍していてバンドが解散したのと同時にケニーがリトルフィートのベーシストのオーディションに参加しました。元々バンド側はサムを雇うつもりはなかったみたいですがケニーの頼みで加入が決定したそうです。ポールはローウェルの学生時代の後輩です。ニューオリンズ出身のベーシストとシンコペーションを作るのにピッタリのパーカッション奏者の参加はローウェルがこの頃影響されていたドクタージョンのガンボや、ザバンドのカフーツ(アラントゥーサンがホーンアレンジを担当)のようなニューオリンズのリズムを作るのに貢献しました。因みにローウェルはこのアルバムが1番気に入っていたそうです。

メンバー
ローウェルジョージ:ギター、ボーカル、カウベル
ポールバレア:ギター、ボーカル
ビルペイン:キーボード、シンセサイザー、ボーカル
リッチーヘイワード:ドラム、ボーカル
ケニーグラッドニー:ベース
サムクレイトン:パーカッション

ゲストメンバー
マルコムセシル:シンセサイザー
ミルトホランド:タブラ
フレッドタケット:アコースティックギター

Dixie Chiken
乾いたパーカッションと転がるようなピアノがかっこいい楽しいロックナンバー。2分過ぎから始まるスライドギターとヨーデルのパートが好きです。オチのある歌詞も楽しいです。

Two train
ファンキーなワウを使ったリズムギターがかっこいい曲。メロディはブルースロックですがリズムはかなりNOのR&Bやファンクからの影響を感じます。

Roll um easy
ソウルとカントリーブルースをミックスしたような哀愁いっぱいのバラードナンバー。

On your way down
ジャジーでありながらもファンキーな曲。ほんのり東洋的雰囲気があるのもローウェルの尺八やシタールを習った経験からなのかアラントゥーサンからの影響なのかはわかりませんが独特の味があっていいです。

Kiss it off
アナログシンセやタブラが印象的なミステリアスかつ無国籍な雰囲気の曲。アラントゥーサンのサザンナイトや大瀧詠一のナイアガラムーン、細野晴臣の安泰洋行だったりと案外ニューオリンズのリズムのうえに東洋的なメロディや日本語ボーカルをのせても違和感がないのが面白いです。

Fool yourself
サザンロックの骨太なギターとファンクビートをミックスした豪快ながらも哀愁のあるロックナンバー。リトルフィートにしか作れないサウンドです。

Walkin’ all night
ストーンズっぽいネットリとしたギターがかっこいいルーツロックナンバー。グルーヴィなベースがとってもファンキーでかっこいいです

Fat man in bathtub
ニューオリンズビートを使ったブルースロックナンバー。1番本場ニューオリンズ音楽に近い雰囲気があります。豪快なスライドギターがかっこいいです。

Juliette
フュージョンっぽいメロディなのにどこかの民謡みたいなフルートや豪快なブルースギターが主張強めで不思議なサウンドになっています。こういうのもガンボって言えるのかも

Lafayette Railroad
アーシーなファンクブルースナンバー。ローウェルのスライドギターをじっくり聴かせるため?かインストです。