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渡辺貞夫. My Dear Life (1977)

最近世の中的にも個人的にも日本のジャズが流行っているので和ジャズを一枚紹介します。本作は渡辺貞夫さんが日本を離れLAで録音した(一部日本でオーバーダブ)一枚でジャズともフュージョンとも言えるサウンドです。(想像ですが最近フュージョンとかクロスオーバーとか流行ってて自分もやってみたいけどいきなりやるのは不安だから中間っぽいアルバムを一つつくって様子見しようと考えたのかもしれません)当時売れすぎた反動か中古レコード屋では悲しいくらい安い値で売られていますが聴けば値段以上のクオリティに驚くこと間違いなしの一枚です。

メンバー
渡辺貞夫:アルトサックス、ソプラノフルート
リーリトナー:エレキギター、アコギ
デイブグルーシン:アコースティックピアノ、ローズエレピ
チャックレイニー:ベース
スティーブフォアマン:パーカッション
福村博:トロンボーン

Massai Talk
フルートソロから始まる壮大かつスピリチュアルな雰囲気の曲。イントロを過ぎるとサックスに持ち替えてテーマは明るくノビノビと、ソロは少しスピリチュアルに演奏しています。それを支えるコンガとベースもグルーヴィでかっこいいです。

Safari
ギターリフとソロが印象的な曲。フルートの音やエフェクターをかけたエレピなどスピリチュアルな匂いのする一曲です。ハーヴィメイソンらしいタイトなドラミングがかっこいいです。

Hunting World
豪快なリズムギターがかっこいいハイテンションなジャズファンクナンバー。明るいサックスや最高にファンキーなベースが印象的です。リーリトナーとラリーカールトンって比較されがちな2人ですがリーの方がリズムがうまくてラリーの方がリードがうまいと思います。

L.A Sunset
フルートとアコギの音が素朴な一曲

Samba Em Praia
タイトル通りサンバのリズムを使った軽やかな一曲。優雅なピアノと間に入るラテン色の強いサックスのアドリブが印象的です。

Music Break
アフロキューバンを70s後半風にアップデートしたような曲。ラテンタッチのほどよく緩くて明るいサックスの音が心地よい一曲です。後半はクイーカや鈴を使ってブラジルっぽくなります。

Malaika
アフリカの民謡でこのアルバムで唯一渡辺貞夫さんオリジナルではない曲です。少し変わったドラムパターンや素朴なメロディが印象的な一曲です

My Dear Life
メロウなギターとエレピから始まる曲。サックスの音も柔らかくメロウですがドラムはそれらとは対照的に力強く硬質な音なのが印象的です。