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Tom Scott Honeysuckle breeze (1967)

ジョンコルトレーンとサイケポップを混ぜたらどうなるだろうか?硬派なトレーンのプレイとソフトなサイケポップはマッチしなさそうではあるがこのアルバムでは少しだけこの答が得られるかもしれない。
いつもと文体を変えてみました。(ディスクガイドの紹介文っぽい感じを狙いました)
トムスコットはフュージョン系サックス奏者でブルースブラザーズにも参加しています。このアルバムはイージーリスニング系のアルバムですが上で書いた通り数曲でトムはジョンコルトレーンが乗り移ったようなプレイをしています。内容がサイケポップ、イージーリスニングでピートロックもサンプリングしたため初版はプレミアが付いているみたいです。(僕はピートロックが知るきっかけでした)

The Honey suckle breeze
イントロのサイケにやられますが、トムのプレイは初期のトレーンを思わせるプレイです。

Never my love
アソシエイションのカバー。ピートロックがIt’s on you でサンプリングした曲。ドリーミーなコーラスが気持ちよくてうとうとしそうです。トムもコーラスに寄り添うようなメロディを太くも優しく吹いています。

She’ s leaving home
ビートルズのカバー。ハープシコードとフルートが気持ちいい一曲です。

Naima
まさかのトレーンのカバー。他の曲よりもジャズよりのアレンジでリズムの音は完全にジャズです。

Mellow yellow
ドノヴァンのカバー。比較的原曲に忠実なアレンジです。オリジナルは1966年のリリースですが1969にもまだ人気でヒッピーに憧れて田舎からでてきた人にこの歌と歌詞の意味を教えてバナナの皮でハイになろうとしているのを見て笑うというイタズラはあるあるだったらしいです。

Baby I love you
アレサフランクリンのカバー。シタールを使った伴奏、ファンキーなサックス、上品なコーラスという不思議な組み合わせの曲。

Today
ジェファーソンエアプレーンのカバー。笛とハープシコード?が酩酊感あるうえにまどろんだようなサックスが気持ちいいです。ピートロックはThey reminisce over you ( T.R.O.Y)でサンプリングしています。

North
トリップしたかのような気分になる幻想的な曲。

Blues for Hari
ほんのりロックンロール風のドライブ感あるジャズナンバー。いままでの曲と系統が違いすぎますがこれはこれでかっこいいです。

Deliver me
エヴァリーブラザーズのカバーでR&Bっぽいノリを残しつつもドリーミーなサイケポップに仕上げています。ピートロックはThey reminisce over you のリミックスバージョンでこの曲をサンプリングしています。

ちゃんと聴くのはもちろん、昼寝のBGMにもおすすめの一枚です。