「ホレス流ファンク」Horace Silver - In Pursuit Of The 27th Man (1973)
デビュー以来ブルーノート一筋だったホレスシルバーの27枚目(10インチ盤やそれを12インチ化したもの、ジャズメッセンジャーズ名義、ベスト盤込み)のアルバムです。ブルーノートといえばルディヴァンゲルダーのスタジオでの録音が有名ですがBNLAになると西海岸やNYでの録音がメインとなり本作は久々のルディのスタジオでの録音になったようです。ジャケットでは長い事スーツで決めていたホレスがスポーツウェアを着て走っています。これはダサいだけでよくなかったと思います。
メンバー
ホレスシルバー:ピアノ
ランディブレッカー:トランペット、フリューゲルホルン
マイケルブレッカー:テナーサックス
ボブクランショウ:ベース
ミッキーロッカー:ドラム
デヴィッドフリードマン:ヴァイブ
本作はピアノトリオ+ヴァイブとピアノトリオ+ブレッカー兄弟による二つのセッションで録音されています。ブレッカー兄弟が2人揃ってホレスのアルバムに参加したのは本作が唯一(発掘音源は除く)です。フュージョンではありませんが全曲ボブクランショウによるファンキーなエレベが大きめでミックスされているのでフュージョンの耳でも楽しめる一枚です。
Liberated Brother
ファンキーなベースを土台にホレスがラテンタッチのピアノを弾き、ブレッカーブラザーズが息のあったホーンを演奏しています。作者はレアグルーヴで有名なウェルドンアーヴィンです。
Kathy
ミニマルなリズムが印象的な曲。ピアノソロパートも音数が少なく不思議な感じがします。
Gregory Is Here
まったりとしたホーンセクションが印象的な曲。この曲でもホレスのピアノはラテンタッチです。マイケルの熱いサックスソロがかっこいいです
Summer In Central Park
天気のいい公園を散歩しているようなほどよく緩いテンポが心地よい曲。
Nothin’ Can Stop Me Now
ボブクランショウのベースがかっこいいミディアムナンバー。ボブクランショウ、ミッキーロッカーのリズムセクションによる曲はどれもグルーヴィでハズレがありません。
In Pursuit Of The 27th Man
不穏なベースラインがかっこいいジャズファンクナンバー。少しトリッキーなヴァイブが印象的です
Strange Vibes
ピアノとヴァイブの掛け合いが楽しい曲。ファンキーなベースラインが最高です。