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Vol.009【打上げ】米宇宙軍は極秘任務を行う宇宙船X-37Bを打上げ ※宇宙船比較付

もうすぐ米宇宙軍のX-37Bの打上げです!

宇宙船についても少し補足いれながら記事を取り上げたいと思います。

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<記事>概要

米宇宙軍は、宇宙船X-37Bを用いた秘密の計画打ち上げまでカウントダウンを開始しました。そして公開された新しいビデオによって、どのように軌道上に到達するかが明らかになりました。

今週、ユナイテッドローンチアライアンス(ULA)がリリースしたミッションプロファイルビデオは、ULAのアトラスVロケットが、米軍の最新のミステリーミッションでX-37B宇宙機を打ち上げる方法を説明しています。リフトオフは日本時間午後9時24分(アメリカ東海岸時間午前8時24分)に設定されています。→更新:悪天候により、アメリカ東海岸時間午前9時14分にリスケされています。

ユナイテッド・ローンチ・アライアンス(United Launch Alliance, ULA)
ロッキード・マーティン社とボーイング社の合弁事業。2006年12月に両社の衛星打上げ部門同士が合体し設立され、アメリカ合衆国連邦政府向けに打上げサービスを提供している。政府内の顧客には、アメリカ国防総省やアメリカ航空宇宙局等も含まれる。 ULAは、使い捨て型ロケットのデルタII、デルタIV、アトラスV等を用いて打上げを行っている。

<補足>そもそも宇宙軍とは?

アメリカ宇宙軍についてはこちらをご参照ください。

トランプ氏から宇宙軍の旗についての発表もありました。

<記事>打上げについて

アトラスVロケットは今回のフライトでは、固体ロケットブースターが装着されていないセントール上段を用いる501型の構成で打ち上げられます。ULAは打ち上げのライブキャストを提供しますが、ミッションの機密性のため、宇宙軍の要請により飛行中に5分でその解説を打ち切ります。打ち上げ直前20分から始まるWebキャストを確認できます。

「これはX-37B軌道テストビークル(OTV-6)の6回目の飛行だ」とULAの代表はYouTubeのビデオの説明に書いています。

X-37B図面

<補足>前回の打上について

今回が6度目ということですが、これまでの打上げミッションも情報公開されずに行われてきました。前回のミッションについてはこちらの記事が参考になります。

4回目のミッションも約2年間の飛行であったようで、耐性テストを含めて画像データ取得や微小重力実験など色々なデモンストレーションが考えられますね。

<記事>宇宙船

米宇宙軍と空軍には2つのX-37B宇宙船があり、それぞれがNASAのスペースシャトルの小型バージョンに似ています。長さは29フィート(8.8メートル)で、翼幅は15フィート(4.6 m)で、電力を生成するためにペイロードベイに収納された太陽電池アレイを搭載しています。

ボーイング製のX-37BはもともとNASA向けの研究用宇宙船として開発されましたが、後に米国の国防高等研究機関(DARPA)と、最終的には米空軍緊急能力室に移管され、現在では長年にわたって極秘任務を遂行しています。

最初のX-37Bミッション、OTV-1は2010年4月に打ち上げられ、224日間続きました。2011年3月に打ち上げられ、468日間続いたOTV-2ミッションは、2機目のX-37Bの最初の飛行でした。1機目のX-37Bの2回目の飛行であるOTV-3は、2012年12月に打ち上げられ、674日間の飛行でした。

2015年5月に打ち上げられ、2機目のリフライトであるOTV-4ミッションは718日間続きました。2017年9月に打ち上げられた最新のミッションOTV-5は、780日間続き、2019年10月に着陸しました。

ミッション実績

<補足>各国の宇宙船

すこーしだけ他の宇宙船についても見てみましょう。詳しくはまた別途投稿にしたいと思います。

独断と偏見で主要なスペースプレーンを挙げてみました。X-37同様に再利用可能なものが主流となってきています。これは打上コスト単価を大幅に下げることができる手段として有効であり、各国で取り入れられています。

イギリスのスカイロンなんかは200回って本当なんでしょうか。。笑

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<記事>シークレットミッション

これまでのすべてのX-37B宇宙機ミッションは機密扱いにされており、それらの飛行の正確な活動は秘密に包まれています。しかし、具体的な実験など、一部の詳細は空軍関係者から発表されているようです。

OTV-6ミッションのX-37Bには、5つの異なる実験が搭載されたFalconSat-8と呼ばれる空軍士官学校が開発した小型衛星が搭載されます。NASAは「食品の栽培に使用される材料のサンプルプレートと種子への放射線やその他の宇宙の影響を測定するという独自の実験を2つ行う」とのこと。

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米海軍研究所は、技術実証としてマイクロ波を地球に向ける太陽光発電実験を行っています。宇宙軍関係者によると、OTV-6での実験に対応するため、このミッションにはサービスモジュールが搭載されるということです。

「これは、実験をホストするためにサービスモジュールを使用する最初のX-37Bミッションになります」と空軍緊急能力室の局長Randy Waldenは宇宙軍の声明で述べました。「このミッションにサービスモジュールを組み込むことで、宇宙船の機能を拡張し続け、これまでのどのミッションよりも多くの実験を行うことができます。」


元記事

Watch how the Space Force will launch an X-37B space plane on a secret mission Saturday - By Tariq Malik y Tariq Malik , 16 May 2020

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#グローバルニュース

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