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Vol.007【デブリ検知】LeoLabsが世界初の衛星用自動衝突回避サービスを発表

低軌道トラッキング及び状況認識(SSA)サービス分野におけるリーディングカンパニーとなっているLeoLabsが、軌道上のスペースデブリの脅威を特定することを目的として、衛星運用の自動化する最新のプラットフォーム「Collision Avoidance」を発表しました。

<記事>LeoLabsとは

シリコンバレーのリサーチのパイオニアSRI Internationalからベンチャー出資によりスピンアウトする形で2016年に設立されたLeoLabsは、低軌道の重要なマッピングとSSAデータへのアクセスを提供します。LeoLabsのサービスには、衝突防止、リスク評価、コンステレーション監視、商用SSAが含まれます。LeoLabsは、宇宙機関、民間衛星事業者、防衛、低軌道上の次世代機を推進している科学/学術機関にサービスを提供しています。

LeoLabsのコアテクノロジーには、特許出願中のグローバルフェーズドアレイレーダーネットワークが含まれ、低軌道上のデブリや衛星を追跡します。このネットワークから生成された観測は、LeoLabsマッピングおよびSSAソフトウェアプラットフォームの基盤であり、タイムリーで正確な軌道および状況データを提供します。

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<記事>サービス概要

LeoLabsレーダーのグローバルネットワークを搭載し、LeoLabs SaaSデータプラットフォーム上に構築されたLeoLabs Collision Avoidanceは、衝突監視を独自にサポートするオンデマンドのリスク分析とリアルタイム警告を提供します。

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低軌道上での活動は多くの分野で急速に拡大しており、新しいコンステレーションと衛星サービスが記録的なペースで展開されています。世界中の宇宙組織は、軌道上での衝突の可能性に対する衛星運用上の安全性を完全に制御できるようになり、十分な情報を得ていると彼らは確信しています。

LeoLabs Collision Avoidanceは、接近警報と高精度リスク評価に関するリアルタイムのアラートといったクラウドベースの包括的なサービスを提供することにより、ナビゲーションのセキュリティに対する既存の障壁を取り除きます。ユーザーは、タイムリーで高品質の結合イベントデータと自分に代わって24時間稼働するフェーズドアレイレーダーのグローバルネットワークを使用した分析に直接アクセスできます。

<記事>プラットフォームの仕組み

「LeoLabs Collision Avoidanceは、情報の速度、応答性、柔軟性、透明性に関する重要な要件に対処するために、最初から設計されました」とLeoLabsのCEOおよび共同創設者Dan Ceperleyは述べています。「衛星事業者は、商業用コンステレーションと重要な政府衛星を保護するために特別に設計され、運用と計画を自動化および近代化するように設計された最初のサービスにアクセスできるようになりました。」

ユニークな機能には、所有者とオペレーターの衛星にリアルタイムの連動アラートを提供するストリーミングデータフィード、瞬時に結果が返されるオンデマンドのエフェメリス*スクリーニング、自動レーダー優先順位付け、連動イベントのすべての二次オブジェクトに関する高精度データ製品、外部データソースの統合、結合リスク評価のための堅牢なWeb分析ツールなどがあります。

*エフェメリスについてはこちらをご参考ください

オペレーターは初めて、エフェメリススクリーニングやレーダーの優先順位付けの増加などのタスクを人が実行するのを待たずに結果を得ることができます。LeoLabs Collision Avoidanceの機能は、以前は手動で実行する必要があったプロセスを自動化および合理化することにより、オペレーターの労力と決定までの時間を削減します。

<記事>クラウドサービス

「当社の衝突回避サービスの100%はクラウドベースであり、ローカルソフトウェアをインストールする必要はありません。」とCTO兼LeoLabsの共同創立者Michael Nicollsが言っています。「Webダッシュボードは、オペレーターやアナリストに、あらゆる場所やデバイスからのアクセスを可能にするカスタマイズされたユーザーインターフェイスを提供します。オペレーターは、LeoLabs Collision Avoidanceソリューションを、地上レーダーのグローバルネットワークへの強力なフロントエンドと考える必要があります。レーダーからWebアプリケーションまでのエンドツーエンドソリューションは、商用既製サービスとして利用できます。このSaaS型ターンキーソリューションは、洗練されたクラウドベースの宇宙力学プラットフォームと地上レーダーのネットワークをシンプル化します。 」

LeoLabs Collision Avoidanceシステムは現在稼働しており、民間衛星事業者、民間規制および宇宙機関、防衛衛星事業者、研究衛星事業者、および有人宇宙飛行任務のニーズに対応する準備ができています。今後24か月間で、LeoLabsがグローバルセンサーネットワークに高精度フェーズドアレイレーダーを追加すると、LeoLabs Collision Avoidanceは衝突警告を拡張し、これまでカタログ化されていない小さな破片も特定することができます。

<おまけ>Google Universe?!

LeoLabsの代表的なサービスの1つに、低軌道の可視化(訳さない方がいい?)というのがあります。

とにかくかっこいい。今飛びまわっている衛星だけでなくデブリまでマッピングして、リアルタイムの動きを確認できます。ずっと見てられますよね。

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で、これ眺めていると思うのは、Google Mapの宇宙版「Google Universe(仮称)」的なアプリつくれないかなあと。

今後開発が進んでいく深宇宙が未来都市となっていくはずなので、その時の太陽系を自分の手のひらの上で眺められたら。マップを見てルートや目的地を変えられたら。現実でなくとも2040年とかの世界でマップをつくれたら、ワクワクするなあって思っていました。

例えば、軌道が高速道路みたいな感じになってて、途中に衛星の燃料補給ステーションに立ち寄り、月へと向かう。急いでいないから、今日は宇宙ステーションホテルに泊まっていこうかと一休みすることに。月(コロニー)についたら真っ先にルナパーク(仮称)で16%重力のジェットコースターに乗る。みたいな。

もしこの投稿を見てくれる人がいて、その中で面白そう・考えてみたいという方、いやその構想無理だからという方、どなたでも是非コメントください(笑)

元記事

LeoLabs Unveils First Automated Collision Avoidance Service for Satellite Operators - May 13, 2020, 10:00 ET

#衛星運用
#衝突回避
#スペースデブリ
#宇宙ビジネス
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