【読んだ】新人作家・杉浦李奈の推論 8太宰治にグッド・バイ

文学ライトミステリ「杉浦李奈の推論」シリーズの8作目。
刊行ペースが速いので助かります。というか、この作家さんは他に「高校事変」などのシリーズも書かれているのですが、どういう執筆環境なんだろう…。

毎回過去の名作や著名作家をベースとしたビブリオミステリが展開されるシリーズですが、今回はタイトルのとおり太宰治の晩年とその遺作である「グッド・バイ」をベースにした物語が展開されます。
「グッド・バイ」は遺作とはいえ未完(途中で太宰治が心中死したため)です。すでに著作権が切れてフリーとなっており、本作にもその一部が転載されています。(そのおかげで「全体の10%がコピペ」で☆1をアマゾンレビューに付けている人がいました)
「グッド・バイ」は青空文庫にありますので、せっかくなのでリンクを貼っておきます。

太宰治はその破天荒な生き方(悪く言うとただのクズ)ながら、様々な名作を生みだしている皆様ご存知の大作家ですが、改めて本作で彼の作品を読み直してみたいと思いました。
また、シリーズを追うごとに少しずつ本を売れるようになってきている主人公の杉浦李奈の成長は読んでいて楽しいです。
新たな文学知識を得られるのもアドなシリーズですし、続編も追っていきます。

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