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『ケムリ研究室・研究見学会2023』 ~新作のためのキーワード「未来・喪失・革命」をなんとなく巡ってのリーディング&トーク~

2023年7月7日(金)
19時開演
@渋谷LOFT HEAVEN
¥3,500

ケムリ研究室の新作『眠くなっちゃった』が楽しみで、プレイベントに行ってきた。
二日間のイベントで、とりあえず一日目のみチケットを取ったところ二日目が先に売り切れてしまった。両日行くか迷わずに済んだけど、今は二日目の配信を見るかどうか迷っている・・・。視聴期間は15日までだから、見るなら早めに決断せねば。
その後すぐ一日目も売り切れて、なるほど会場は満員御礼。バーカウンターの列が入り口まで伸びて、トイレに行く人、入場する人、ドリンク交換で並ぶ人が入り乱れてすれ違うのも大変~

「ケムリ研究室」とは、劇作家・演出家のケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)と女優・緒川たまきが2020年に結成した演劇ユニットである。
今年10月~11月、第三回公演(書き下ろし新作)を予定するケムリ研究室が、上演に先がけ7月7日、8日LOFT HEAVEN にて関連イベントを開催する。
当日はゲストに、ケムリ研究室から信頼の厚い俳優・武谷公雄を迎え、緒川と共に近未来小説(予定)をリーディング、KERAと緒川による新作創作を模索するトークを織り交ぜながらお届けする。

新作創作を模索する──つまりケラさんが脚本を書くにあたって、インスピレーションというか、なにかとっかかりを得られたらいいな、というねらいのイベントらしいけど、実際なにか参考になったんでしょうかね~。だったらうれしいんだけど。
今の時点で言えるのは「笑いの要素もあるけどコメディではない、暗い感じのSF」「昔の人が思い描く未来、レトロフューチャーのイメージ」だとか。そこからSFとはなんぞ?→文系の描くSFになるという話に。
演劇でSFは少ないのではとケラさんが問えば、緒川さんはイキウメがある、と。アタシもまっさきにイキウメを思い浮かべたけど、あれは「少し ふしぎ」のSFだって前川さんが言ってた気がする。(キャラメルボックスも結構SFものやってるけど、ケラさんがめっちゃ揶揄してた過去があるので口にはせず)

入場時に「パンフレットです」と渡されたけど、『眠くなっちゃった』の本チラシだった。今回のイベントに合わせて200部だけ印刷したらしい。なんとまあ。シワにならぬようにクリアフォルダに入れて持ち帰った。
このチラシ用のキャスト撮影の様子をケラさんがスマホで動画撮影し、緒川さんが編集したものを見せてもらう。キャストさんのコメントもあって、ますます楽しみになる。

ゲストの武谷さんはケムリ研vol.2の『砂の女』と、『ドクターホフマン~』に出演されていたけど、直近だとキノカブで拝見してたじゃないかアタシ。ああー、あの合邦パパ・・・いいお声だった記憶。ああそう言えばっていうふんわりした記憶だったけど、これでお名前とお姿をばっちり憶えた!
古い映画に詳しいらしく、トークではちらっと話にのぼった作品のタイトルや年代を、スラスラとこたえていてすごかった。オタク気質が垣間見えて、なんだかたのしかった。ジャンルは違っても沼ってるひとは親近感。
三人の知識量が半端なくて感心してしまう。演劇以外にも映画ドラマ小説その他様々なことに興味を持っているんだなあと。そうでなくちゃ創作できんよなあ。

緒川さんと武谷さんのリーディグもとても素敵で、おもしろかった!
『蜜のあはれ』室生犀星
『人形つかい』アンデルセン
『千年後の世界』海野十三

全編聴きたかったなあ。
古い日本語のうつくしさ、おもしろさ。
「いらした」ろ「いらっしった」とするところがいいと緒川さん。
三作品とも青空文庫にあったのでちらっと覗いたけど、『千年後の世界』はリーディングで読まれたのが全編だったと判ってびっくり。そうか、これは星新一みたいなショートショートSFだった。なるほど~~。面白い!
こうやってアレコレ調べちゃうから記事を書くのが時間かかっちゃうのよね。

緒川たまきさんの素晴らしさを堪能できるイベントだったなあ~~
可愛らしく聡明、しなやかな立ち居振る舞い。姿も声も美しい。ケラさんが切羽詰まっても、緒川さんに「絶対大丈夫」と言われて乗り越えるんだとか。おおきくて温かいなあ。素晴らしいパートナー。

もっとたくさん興味深いお話があったけど、書ききれないというか、思い出せないっつーか、オフレコな話題もあったりしてw
っつー訳で、こんなところで。

「?」を入れてくれとケラさんが赤をいれたのはこれかな~。
ナタリーの記事→題名の由来は愛猫のあくび?KERA・緒川たまきらが次回作「眠くなっちゃった」を語る


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