虎の威を借る狐な社会人。
はじめて宣伝部に着任したのは20代半ば頃。
それまで「広告代理店」の仕事もよくわかってなかったし、テレビや広告に携わる人たちがどんな世界に生きているのかも知らなかった。
(実は純粋培養された健全なタイプだったのだ。)
そんな時、当時の上司から最初に言われたのは
「今から君が一緒に仕事をする人たちは
広告費を年間何十億と払う会社の『加藤 美侑』
として君と接する。
君のことを持ち上げたり、優しくしたりしてくれるのはあくまで会社の看板つきの君だ。
看板がなくなった時、みんないなくなる存在だと思わないといけない。
それは僕も一緒だ」
と。
まだ20代半ば。何もわかってなかった当時の私には「世知辛っ!!」と思ったけれど、すごく印象に残る話だった。
今はより一層その言葉の意図がすごくよくわかる。
決して虎の威を借る狐のような社会人になるな、そう教えてくれたおかげで、どんなにもてはやされても勘違いしなくて済んだし、さらに大きな会社の看板を背負っている今、『常に看板のおかげ』と素直に思える。
そして、限りある時間を看板がなくなっても付き合っていける人・大切にしたいと思える人を優先して生きて行こうと思う。
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