「スペース・スウィーパーズ」感想


『スペース・スウィーパーズ』を観た。


『ヴィンチェンツオ』の中で出てきた偽名「キム・テホ」の元ネタとなる本作品。

ソンジュンギが「テホ」と呼ばれる度に、
ヴィンチェンツオとソンチョルのやりとりを思い出してしまってカオスだった。


話のストーリーとしては「少年漫画の王道もの」感が強かったという印象。


主人公達4人のキャラクター

主人公達4人が花札で賭け勝負をしている最中に、
金で揉めてもみくちゃになっている場面がシュールだが面白くて個人的に好きだった。

バカみたいなやりとりをしながら、バカみたいに大騒ぎをするが、
いざという時は全員カッコ良く、そのギャップも良かった。

ワンピースを見ている時と似たような感覚。

コンニムと4人

全員コンニムに対して優しいというのが
平和を感じて心がほっこりした。


それぞれのコンニムに対する行動も個性があり
各自のキャラクターを感じた。

特にパクに関しては
本当に元麻薬密売組織のボスなのかと疑うレベルには心が優しすぎた。

むしろどうしてそんなにもまっすぐな優しい心持ってるのに
麻薬密売組織のボスなんてやっていたんだ....。
それがまたシュールな設定で面白く感じたが。

バブズは優しいが一定言動がずれているのが
ロボットという感じがしてリアルだった。

テホとソニ

テホのキャラクター、良かった。

テホがソニの歌を歌う場面は親子の尊さを感じ、親子ものに弱い私はボロボロ泣いた。

歌を聞いてソニが段々笑顔になっていくのが可愛く、
その笑顔を守りたいと思った。


お父さんを全うしようとするテホが健気で、
思わず薄ら笑み顔になって画面を見ていた。

物語のラストシーン


全員がコンニムのために、地球のために
爆弾を持ち出す場面にこの4人の善性をひしひしと感じた。


どうやって解決するのだろうとハラハラしていたが、
自己犠牲を選択するというのは
こうしたヒーローと悪の構図の中での王道を感じる展開だった。

優性遺伝子問題


漫画とかでもよく出てくる
「劣性遺伝子を排除しよう」という思想。


この思想を持つ人たちは本当にそれが正義だと思っていて
地球のためになると本気で思っているのだろう。


命の価値に優劣をつけること自体は大きな問題ではないと思う。


私も命の価値は平等なのかと考えた時に
「みんな誰しも平等な価値がある」と断言することはできない。


例えば残酷な殺人事件を起こした犯人と、
自分のお母さんの命の価値を比べた時に、
自分のお母さん命の方が価値が高いと思ってしまうかもしれない。

命の価値にどう優劣をつけるのかは個人の価値観であり、
その優劣をつけること、その思想を持つこと自体は問題ではないと思う。


ただ自分の頭の中で完結せず
今回のように実際にその自分で決めた優劣の劣にあたる人達を排除しようとするのが問題なのではないだろうか。

「私はただ、理想の世界を...(作ろうとしただけなのに)」
みたいなセリフがあったが
その発言自体がもうただ自分の正義しか信じていない発言で、
理想のために不要なものを(コンニムの命)を排除しようとしただけで自分は何も悪くないと思っている、
人の命=廃棄物みたいに考えている、純粋な悪のように感じる。

まぁ何が正しいのかは
きっと周りで形成されている価値観に依存するのだろうが。

また何かあれば追記していこうと思う。

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