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シロクマ文芸部

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ほぼ毎週参加させて頂いているシロクマ文芸部の記事をまとめました。 ショートショート・詩・短歌、たまにエッセイを書いています。
運営しているクリエイター

#恋愛小説が好き

【シロクマ文芸部】から揚げにレモン

 「レモンから揚げに掛ける?」  タツヤが私に聞いてくる。今運ばれたばかりの熱々のから揚…

【シロクマ文芸部】今朝の月・140字小説

今朝の月は半月。帰るあなたを窓辺から見送りながら、白い月を見上げる。 半月はまるで私の様…

【シロクマ文芸部】花火を一緒に

 花火と手紙をしんちゃんがあたしにくれたのは、夏期講習の最終日だった。いつものように駅を…

【シロクマ文芸部】海の日は花火をご一緒に

 「海の日を一緒に過ごして下さい」  僕にバイトの依頼が入ったのは海の日の5日前の事だっ…

【シロクマ文芸部】夏は夜・140字小説

🍷 彼女side 夏は夜の空気が妖しくなる。 今日の飲み会、あの人私の方をずっと見てる。その…

【シロクマ文芸部】心のバランス~月曜日・140字小説

月曜日が来るまであなたに会えない。寂しさをグッと堪えて週末を過さなきゃいけないなんて。 …

【春弦サビ小説×シロクマ文芸部】さくらのーと

みゆです。 春弦サビ小説に参加します💛 こちらは、1作目のサビ小説です⭐ 春とギターの作品一覧にはたくさんの作品が納められていて、私は読むのに追いついていませんでした💦 すると、riraさんがスズムラさんのアイデアをお借りして、整数の乱数を生成するサイトを利用されて、サビ小説を書いておられました。 そこで私もそのアイデアに乗っからせて頂く事にしました。 こちらのサイトに数字(1~259)を入力して乱数を生成してみました😊 すると、できた数字は178番でした。 178

【シロクマ文芸部】風薫る季節に

 「風薫るから始まる言葉を使って何か創作してくるように。それが宿題だ!」  国語の小牧先…

【シロクマ文芸部】死がふたりを分かつまで

 「花吹雪の刺青入れてる人が出てくる時代劇って何だったっけ?」  「花吹雪というか桜吹雪…

【シロクマ文芸部】朧月が照らす未来

 朧月が周囲をぼんやりと照らしている。境目のない曖昧な感じが現在過去未来をも朧気にしてい…

【シロクマ文芸部】甘くて苦い痛みは春風に乗って・20字小説

春と風は俺と彼女との出会いを運んできた。 春一番は、彼女の帽子を俺の所に飛ばした。 「す…

【シロクマ文芸部】閏年に出会ったら

 閏年にいつも再会する人がいる。  彼は中学の同級生の樹で、私は中学の頃に樹の事が好きだ…

【シロクマ文芸部】梅の花・20字小説

梅の花を見に行こう。既婚の彼からの誘い。 梅林の中は紅や白の花が所狭しと咲き誇る。 恋人…

【シロクマ文芸部】バレンタインなんて雨に溶けちゃえばいいのに

 チョコレートなんて渡さなければよかった。  今日はバレンタインデーだ。好きな男の子にチョコレートを渡す日なのに、あたしは自分で渡す事すらできなかった。あたしはすっかり暗くなったベランダで冷たい冬の雨が足元を濡らす中、今日の事をずっと考えていた。  「みゆ。いつまでそこにいるの?風邪ひくでしょ。ご飯よ」  お母さんが呼ぶ声がする。風邪なんてひいても構うもんか。むしろ風邪をひいて学校を休めるんだったらそっちの方がずっといいや。ご飯なんて食べたくないし、誰とも話したくなくて、あ