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毎週ショートショートnote

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毎週ショートショートnoteに参加させて頂いた記事をまとめています。 お題に沿って書いた400字程度のサクッと読めるショートショートです。
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記事一覧

【毎週ショートショートnote】地球さんの反抗期

 「もう嫌だ!親の敷いたレールの上を走るのはもう懲り懲りなんだよー!」  さっきから地球…

【毎週ショートショートnote】洗濯おばさんの憂鬱

 ピーピーとブザーが鳴る。本日2回目の洗濯が終わった。  洗濯機から洗い上がった洗濯物を…

【毎週ショートショートnote】夜からの手紙

 朝人は校門まで来ると、くるりと振り返り校舎へ向かって一礼した。親の仕事の都合で転校する…

【毎週ショートショートnote】オールジャパン・モンブランサミット

 「モンブランといえば黄色!」  「モンブランは茶色いクリームに洋酒が香るのが最高」  喧…

【毎週ショートショートnote】誘惑銀杏

 「ちょっと、お兄さん」  商店街を歩く僕に女の人が声を掛けてきた。キョロキョロと辺りを…

【毎週ショートショートnote】白猫のゆきと猫目石

 疲れ切った私がやっとの思いで玄関を開けると、そこには白猫がいた。くるくるとした瞳のその…

【毎週ショートショートnote】阪神園芸の神整備

 いきなり空が暗くなってきたかと思うと、大粒の雨が降り出した。雨は激しさを増し、あっという間に甲子園のグラウンドを水浸しにした。  当然試合は雨で一時中断だ。  グラウンドに素早くカバーが掛けられていき、ジリジリとした時間が流れる。せっかく盛り上がっているこの試合、一体どうなるのか。  30分程すると、ようやく雨が上がってきた。どこからともなく現れた男たちによってカバーが外され、新しい土が入れられ手早く整備されていく。  するとどうだろう。あれだけ水浸しだったグラウン

【毎週ショートショートnote】右フックが炸裂したら

 とある街のボクシングジムにヒョロヒョロした青年がやってきた。青年の名は竹輪という。  …

【毎週ショートショートnote×青ブラ文学部】にゃんとなく、夏の夕暮れ海岸で

 もうこの世に未練はないと最後に大好きだった夏の海で夕日を見ていた時だった。  「ピーピ…

【毎週ショートショートnote】亭主元気で留守がいい・彦星誘拐

 「あと少しで今年の逢瀬も終わりね。私、いい事考えたんだけど」  織姫が上目遣いで彦星に…

【毎週ショートショートnote】デッドストック⭐︎一番Tシャツ

 「これで完売だな」  男はショップの管理画面を確認すると、バイトに梱包を済ませるように…

【毎週ショートショートnote】友情の総重量

 友情の配分は予算の振り分けに似ている。  年金の振り込まれた通帳を見ながら昌代は軽くた…

【毎週ショートショートnote】明日はどうか晴れますように

 「てるてる坊主、今帰り?お疲れー!」  グラウンドでは野球部がまだ練習をしていて、フェ…

【毎週ショートショートnote】神様にお願い

 どいつもこいつもプレゼンみたいな願掛けばかりしおって…  とある住宅街にある神社の神様がぼやく。  この神社は願いが叶うと評判で、絶えず参拝客が訪れる。皆、必死に願うのだが、願いを叶えては為にならない事もある。そんな時は少しだけ叶えるなど匙加減が重要だと神様は考える。  そこへ小学生の女の子がやって来た。女の子は鈴を鳴らすとランドセルから10円玉を取り出して賽銭箱へ入れた。  「神様。もうすぐプールが始まります。私を泳げるようにして下さい。勉強も頑張ります。嫌いなピ