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【オススメ日本ワイン】 ソレイユ・ルバン シャルドネ2018 /庄内たがわ農業協同組合 月山ワイン山ぶどう研究所 2500円(税別)

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ソレイユ・ルバンシリーズから初のシャルドネのワインがリリース。5年ほど前から新たに4つの地区で生産者を募り育苗ハウスを有効活用し栽培を開始していたが、今年リリースに漕ぎ着けた。

テイスティングレビュー

抜栓仕立ては、やや香りは閉じ気味。しかし2日目以降になると香りが俄然と開いくる。白桃の香りに混ざって花のような香りも感じられる。わずかにすぎのような香りも。何と言っても特徴的なのは、ふくらみのある果実味。アタックでは酸はおとなしめですが、バランスが取れていて、丸みのある味わい。フィニッシュにもう少しキレがあるとなおいいが、喉越しに感じられるいストレートな果実味が好印象。余韻は中の上。何より、シャルドネで、この味わいで2,000円台というコスパの高さはなんとも嬉しい。現在の状態では、抜栓後2日置いてから飲むことをおすすめしたい。

ワインデータ

生産量 898本(750ml)
価格 2500円(税別)
アルコール度数 12.5%
リリース予定 令和2年2月頃
ブドウ栽培地 藤島地区、立川地区、羽黒地区、櫛引地区
収穫時期 10月上旬
ブドウ品種 シャルドネ 100%
新樽率 30%

育苗ハウスの有効活用については下記URLを参照のこと。
河北新報
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201906/20190606_52002.html

醸造について(阿部豊和さん談)
ブドウの状態は健全ではあったがハウス栽培の影響でブドウ果汁の分析値は、PH3.7、総酸5.1g/l。そのため初めて果汁段階で補酸を決断。その他の作業はシンプルに行い、スキンコンタクトを60分程度、搾汁、デブルバージュ後、培養酵母で発酵。補酸、補糖実施。
発酵終了後、オリ引きを行い、新樽とホーロータンクでマロラクティック発酵を経る。約9ヶ月間シュール・リーを行う。

鹿取コメント
近年、日本ワインの価格が上昇傾向にある。デラウェアを使っても3,000円をはるかに上回るワインがちらほら見られるなか、山形から2000円台のこうしたシャルドネが出でくることはとても嬉しい。つくり手としての気概も伝わってくる。
月山ワイン山ぶどう研究所の醸造責任者の阿部豊和さんは、埋もれていた庄内地方の甲州ブドウのポテンシャルを世に知らしめた人。
2007年産のソレイ・ルバン甲州シュールリーを初めて飲んだ時の感動を私は今もはっきりと覚えている。国産ワインコンクールの会場で阿部さんに出会い、根掘り葉掘り聞きまくった(その辺りのことは日本ワインガイドにも書いた)。
近年ではヤマソービニオンを使った微発泡酒(ソレイユ・ルバン ロザート フリッザンテ2016/ロゼやや辛口1,980 円)などコスパ抜群のワインも造っている。ぜひこれらも試して見てほしい。

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これは拙著『日本ワインガイド 純国産ワイナリーと造り手たち』の阿部さんのページ。阿部さん、変わんないなぁ。


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