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人には添うてみよ!「九紋龍 羽州ぼろ鳶組」

おかわり読書
今村翔吾 「九紋龍 羽州ぼろ鳶組」
シリーズの3冊目です。
感想というより、
人物紹介になりました笑

このぼろ鳶組シリーズは、
出てくる人数が多目。
そして、
巻ごとに主人公松永源吾を取り巻く人たちに
スポットがあたり、その人の人生が深堀されます。

1巻目は主人公の松永源吾と、奥方の深雪さん。
ぼろ鳶組の主要メンバーたちと新庄藩の方々。
2巻目は加賀鳶の頭、大音勘九郎と組頭たち。
そしてその娘。

そして3巻目は、
・町火消し「に組」の頭、九紋龍の辰一(たついち)、
・御連枝様、戸沢正親、
・大丸の下村彦右衛門が登場。

辰一は
身長189㎝、筋骨隆々の身体には
9体の龍が彫られています。
すごい身体能力&戦闘能力でゴジラなみの破壊力。
イメージは羅王。

そして
御連枝、戸沢正親(まさちか)さま。
頭の切れる17歳。

家老の六右衛門さまがご病気になられたので
その間の一切を預かることになったのですが、
新庄藩は困窮の極み中の極み。
正親はコストカッターとして
お金がかかる火消しの縮小を図ります。
またまた新庄藩火消しは崩壊の危機。
火消し道具は直し直し使って、結構限界。
源吾のお給料だって…全部支払われていない。

ここに盗賊の千羽一家の凶悪な事件が起こり、
話が進むにつれて、
辰一と、その父、卯之助の過去が明らかになっていきます。

辰一と源吾の素直じゃない友情とか
イケメン枠(だと思われる)お金の使い方がかっこいい
豪商、下村彦右衛門。

色々なお話が最後に大団円。

最初は「えー…」と思った
正親と民との関りが
最後の最後でイメージが覆り、
大きく花を咲かせました。
ここは奥様の深雪殿が
勘定小町として大活躍するシーンでもあり、
下村彦右衛門との縁がここで明かされます。
読んでいる方はやんややんやの喝采と
源吾にヒューヒュー(古)な感じです。

このシリーズはやっぱり「人情」なのかな。
信じた人にはぶっちゃけてみる。飛び込んでみる。
本当にその人が大事にしているであろうことは慮る。
距離感がすごくいいと思います。

ちょっとしか出てこないのですが、
小伝馬町牢屋敷の長、石出帯刀(前年、源吾が
冤罪で牢に入れられたときにお世話になりました)
なんだよカッコいいじゃねーか、コノヤロー枠で
出ております。

このシリーズは本当に
素敵な人物がわっさわっさと出てきます。
好きな人の気質はきっと
あなたの中にもあると思います。







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