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痛快!「夜哭烏 羽州ぼろ鳶組 」

おかわり読書。
今村翔吾 「夜哭烏 羽州ぼろ鳶組」

江戸各所で不審火が起こっているのにも関わらず
大名火消しが太鼓を打たず(本当は「打てず」)、
町火消が半鐘を鳴らせない!
注:持ち場の大名火消しの太鼓の後でないと
町火消しの半鐘がならせないという、
変な決まりがあり、禁を破ると重罪

この火消しを取りまとめるための決まりが枷となって
町火消しが出張れないということが起こります。 

田沼意次の失政を狙って多発する放火事件を軸に
主人公、松永源吾の良きライバルである
江戸一番の加賀鳶のトップ、
大音勘九郎(おおとかんくろう)が
事件に巻き込まれ、
それは新庄藩にも…。

それぞれの家族への想い、苦悩
優しさや心意気に
何度もグッときてしまいます。

誤解
確執
ミステリ
氷解
人の生死
べたつくような憎悪
何気ない普段の生活のありがたさ


昔も今も人は変わらない。
でも大事なことも昔から普遍なのだ。

男っぷりも女っぷりも…というと
今のご時世使っていいのかわからないので
「人っぷり」良しの火消したちと
その家族たち、なのでした。

おまけ:
テレビでやるとしたら
どんな配役なのだろうかと思いながら
読んでしまうのですが
私の中では鳥越新之助(ぼろ鳶組の頭取並)は
神木隆之介さん一択。
愛らしさもカッコよさも
ヘラヘラも(普段の鳥越新之助はヘラヘラしています)
殺陣も(これは「るろうに剣心」で証明されている)
絶対に間違いないと思っているのです。

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