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ゆのみ#7【骨箱の中①】

私の息子は5歳で亡くなりました。

息子の骨箱には、息子が大好きだった家庭用テレビゲーム機のマリオのカセットが入ってます。

7月のある日、息子は波にさらわれて
帰らぬ人に。
息子の遺体は海の底深くに潜ってしまい
遺骨がありませんでした。

骨箱が空というのも寂しいため
当時息子が大好きだったマリオのゲームカセットを骨箱に入れて納骨堂に収めたのですが、さてさて、この先どうしたらいいかと悩んでいます。

納骨堂はお墓と違って、仮の住み家になります。
いつかは永代供養になりますが、ゲームカセットを他の方の遺骨と一緒に供養することは出来ません。

私たち家族にとっては大事な息子の遺品も遺骨でない以上、永代供養はできません。

通常、ゲームカセットを処分するには、燃えないゴミ?リサイクルショップ?になるのでしょうけど、遺骨代わりのゲームカセットは簡単に処分できません💦

骨箱から出して私の傍に置くことにしたとしても、私の死後に娘たちにお願いするのも忍びないです。

亡くなった私のひつぎにゲームカセットを入れることも出来ないでしょうし…


悩む悩む。


息子が亡くなった時は、
終活なんて言葉もなく、
先のことを考える余裕もなく、
周りの方の意見に従って
マリオは息子の骨箱に住むことになりました。

今の私だったら先々のことも考えられただろうし、間違っても骨箱にゲームカセットを入れることはしないと思います。


息子の遺骨がなくても弔ってあげることは出来るし供養も出来ます。

形式にとらわれなくても十分に思いを伝えることは可能なのです。

これから私も家族も
亡くなった息子も納得がいく、
マリオのゆくすえを考えていきます。

2020年執筆

#終活
#遺骨
#骨箱
#終の住処


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