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二月御園座大歌舞伎

初めての御園座

西暦2024年2月19日(月)
旧暦睦月十日
雨水

二十四節気が、
春の二節目
雪が雨に変わる頃の『雨水』となり、
先週は『春一番』も吹きました。

七十二候は、その『雨水』の初侯、

あたたかい雨に大地が潤い活気づく
『土脉潤起』(つちのしょううるおいおこる)
となりました。

春の気配を感じ眠っていた植物が芽吹き始める季節になっています。

そんな春の気配を感じる中、

二月御園座大歌舞伎
十三代目市川團十郎白猿襲名披露
八代目市川新之助初舞台

を観に名古屋に行ってきました。

千穐楽前日の夜の部と、千穐楽の昼の部、夜の部通しで観させていただきました。

昼の部は
『三人吉三巴白浪』
お嬢吉三、お坊吉三、和尚吉三の三人の盗賊が義兄弟の契りを結ぶ場面が
テンポの良いセリフ回しで進んでいきました。

次に
『鯉つかみ』
緋鯉を殺された恨みを持つ鯉の精と、許嫁との結婚をするためにその鯉を退治する物語。
鯉を退治するシーンが迫力と笑いを誘い、楽しめる作品でした。

そして
新之助さんの
『外郎売』
一昨年の十一月から成長著しく、どんどん進化していくのを観ていくことができ、
とても楽しませていただきました。

最後に
『吉野山』
義経の愛妾静御前と狐が人間に化けて、静御前を守っているという設定の物語。
狐の仕草が愛らしい綺麗な團十郎さんを観ることができました。

夜の部は
まずは
『相正獅子』
美しい女方お二人の華やかな獅子の狂い(毛振り)でした。
歌舞伎を見始めたころ、毛振りが観たくて、その演目を探したものでした。

続いて
『慶安太平記』
江戸幕府転覆を計るも未遂に終わった『慶安の変』の首謀者、由井正雪に加担した
長曾我部盛親の遺児とも言われている、丸橋忠弥の物語。
細かい煙管の使いや、最後の立ち回りなど見どころ満載の演目でした。

そして襲名披露ならではの
『口上』
今回は、團十郎さんの同級生の菊之助さんがご同席。
團十郎さんの『睨み』の時に、菊之助さんが微笑みながら見つめていたのが印象的でした。

最後が、言わずもがなの
『勧進帳』
菊之助さんの冨樫と團十郎さんの弁慶の二人の対峙が素晴らしく、
二人の絡みの部分はもちろんのこと、
最後の冨樫が弁慶を見送る場面、
そして、義経一行を追いかけて、花道を六方で去っていく場面。
弁慶さんが嬉しそうに微笑んでいるように見えたのはわたしだけでしょうか、、
團十郎さんがブログで、命懸けで演じていると書かれたいたこともあり、
歌舞伎の世界はいつも命懸けというのを垣間見た気持ちになりました。

今回の遠征は余韻が凄すぎます。

團十郎さんと菊之助さんの並んでる姿をいつまでも観ていたいとも思いました。

5月歌舞伎座の團菊祭が今から楽しみです。

それにしても、歌舞伎役者さんの体幹の強さには恐れ入ります。

立ち姿、座っている時もですが、その出立ちに惚れ惚れとしてしまいます。

普段の自分の立ち姿もそうなれるようにしたいものです。

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