「ナラティブ」のわかりやすい説明
ALOHA! みゆひょんでーす♪
ライターをやってます。noteでは、自転車&ソロキャンプとか自分らしくらく~に生きる方法みたいなテーマで書いています。トランス女性なので、ときどきジェンダーについても書きます。
今回はどれでもなく、「ナラティブ」という言葉を説明するというライターらしいことをやろうと思います。というのは、ナラティブのわかりやすい解説が見当たらなかったからです。
ナラティブを一言で言うと
先日取材してたら、「ビジネスにはナラティブが大事」みたいな話になったのですが、よく聞くけどあいまいに理解してるなと思ったんです。それでググってみたんですけど、こねくりまわした説明ばかりでさっぱり要領を得ません。
そこでWikipedia(昔に比べたら信頼できるものになりましたね)で「ナラティブ」を検索したら、「物語論」の項を見ろとあったので見てみたのです。ナラティブについての説明はごくわずかだったのですが、それで合点がいきました。
私なりに一言で定義すると、こんな感じです。
ナラティブとは、”語り手と聞き手がいることを想定した表現”のことである。
たったこれだけ。
代表的なものとしては小説になりますが、この定義でいけば、昔話も映画も落語も演劇も、そして広告コピーもみんなナラティブということになります。
ナラティブを理解するポイントは1つだけ
注意すべきことも1つだけ。
それは、「語り手≠作者(筆者)、聞き手≠読者」ということです。
これがポイントですね。
ナラティブを和訳すると「物語」とか「語り」になりますが、物語というのは誰だかわからないけど架空の人がしゃべっているという設定になっています。「むかしむかし、あるところに・・・」としゃべっている架空の人物が語り手なのです。
では聞き手はあなたなのか? そうではなく、語り手は、これも架空の人に向かってしゃべっている設定なのです。それが聞き手。
読者のあなたは、架空の語り手が架空の聞き手に対して語っているのを横で見ているというのがナラティブの構成なのです。
お芝居でも映画でも観客というでしょう? それは語り手が聞き手に対して見せているものを、観客は横で見ているということなんです。
以上でナラティブの説明は終わりです。
ストーリーと比較すると、ストーリーはお話の内容であり、ナラティブは表現の構造といったところでしょうか。
ビジネスにナラティブが大事な理由
では、なぜビジネスにナラティブが大事だと言われるのでしょうか?
よく言われるのは、顧客や生活者に感情移入してもらうのにナラティブが有効だということです。
これは間違っていないのですが、これだけ効くと「感動の物語」を書かないといけないと勘違いする人が続出します。
そうではないんですね。だってナラティブは表現の構造ですから、それ自体に感動する人はいません。感動するとしたら、ストーリーに感動するのです。
ではなぜ人はナラティブに感情移入するのか?
それは、「語り手が聞き手に語りかける」という形式が感情移入を引き起こしやすいからです。
明らかに自分に向けて、この商品すばらしいです!じゃ、引きませんか?
しかし横で、他の人(=聞き手)が心を動かされているのを見ると、自分も心を動かされるんです。これがナラティブの効果。
だから煎じ詰めて言えば、ビジネスにナラティブが大事というのは、「直接見込み客に売り込んではダメ」ということなんです。
そんな程度のことなんですが、コンサルタントは横文字(しかも文学用語です)を使って、あたかも高尚なことのように言うわけですw そしてそれを真に受けた人が、よくわからないままこねくりまわした説明をするのでまるでわからなくなるということのようです。
まあそんな言葉ってたくさんありますよね。横文字注意!
自分のしたいことと向き合うことで、わたしはしあわせになれたと思っています。わたしの生き方を知って、ちょっとでも癒やされる人がいればいいなあという気持ちで書いています。スキやフォローは本当に励みになりますので、よろしくお願いいたします。