「ふーみ新作版画展」繊細で儚げな吸い寄せられるような絵の表情に...

表現力、語彙力、センス、探せ!この世のどこかにそれを置いてきた!(ドン!)
どうも、私の世は大後悔時代の深雪えるです。

版画なりイラストなり、見たときの最初の感情が「わぁー」って感じ。語彙力0。ちいかわかな?

とはいえじっくり見るといろいろ自分なりに思うところがあり、いろいろ思い馳せてはちょっとライトを当てる角度を変えたらまた変わった表情を魅せる版画の世界にどっぷり浸かってます。

一番感動するときって最初に光を当てた時、厳密には上からゆっくりとライトの角度を下げていった時のブワーッとくる感覚です。語彙力がないってこういうとこだぞお前。

でもミクスドメディアの製法の版画って本当に最初見たときみんなそう思うんじゃないかなぁと。
イラストレーターさんのここ見て!って所の世界が開けてくる瞬間というか。
私のような見る専の人が語彙力を失うようなその瞬間がたまらなかったりします。

例えばRPGなんかで初めてモンスターが出る外のエリアに踏み出した時のような、
あるいはノベルの1ページ目をめくったときのような

これからどんな世界が待ってるんだろう、そんな気持ちになります。

さて、今回はいつものアールジュネス秋葉原で開催されてたふーみ先生の新作版画展に行ってきました。
タイミングとしては今日しかなかった。版画展は明後日までで、明日は東京マラソンで交通規制があったりでバタバタしそうだなぁと。

大体版画展の案内のサイトにいくつか絵が差し込まれてて、好みの絵があったらこれの版画はどうなるんだろうなぁという思いで行ってます。

なので大体先生のことは失礼ながらよく存じ上げない事が多く、会場に行ってる途中なんかにTwitterやpixivなんかで調べたりしてます。

そしたらびっくり、最近ハマってアニメ化もされたライトノベルの
「新米錬金術師の店舗経営」

の挿絵を担当されてる方でした。
割と表紙やタイトルから入る人間なので、どうりで行きたくなるわけだ。人生以外な共通点があったりで面白いですね。
他にはvtuberの角巻わためのデザイン担当だったりする方でした。こっちは名前だけは存じております程度ですが。

会場に入ると何だか人が多く、聞いたら招待制のイラストレーターフェスが開催中とのこと。
実は私も来週お招きいただいてる身なので楽しみです。
来週にはまた新しい扉が開くのかなぁと期待に胸膨らみつつ今日は本命のふーみ先生の版画をいくつかイーゼルで見せてもらいました。

なるべく印象に残ったものは今回からアウトプットして残していこうと思います。
単純におすすめなのでせっかくだから紹介しようというのと、どんな点に惹かれたのか書きおこしたら前書いた悩みの答えの一端がまた何か見えてきそうなので。

どれも甲乙つけがたい絵でしたが、見た時間の長かった2枚を今日はピックアップ。

「散歩の途中にすこしだけ」

いつの版画展のかわかりませんが出てきたので参考まで。新作ではなかったもよう

この絵は先に別の人が見てて、スタッフが別の場所に案内してたのでもしかしたらご契約されたのかな。
スペースが空いたのでそのままその席で見せてもらいました。なので絵のタイトルを知らないで見てました。

光源であろう左上からライトを当てると、細く繊細な印象の髪と手元の木の葉の栞が夕暮にあうように静かに輝いてました。
映るその姿は穏やかと言うよりはどこか儚げで、何を彼女は考えてるのだろう。
タイトルを聞いても、一人称の自分が散歩の途中に偶然目に止まったようにも、
単純に彼女が暮れに散歩に出かけた道中に読み始めた時のようにも捉えられます。
もしかしたらすこしだけと思って読み始めたらもうこんな時間まで経ってしまったのか。
絵の角度等の見方というより、どんな気持ちで見たかで印象が変わって見える。それが主張しすぎない程度の加工でより際立って面白いなぁ。
そんな絵でした。

Airing

こちらは今回の版画展の紹介に載ってました

この絵はパッと見ただけで樹脂の加工が立体的に散りばめられていて、光を当てたらどうなるんだろう…とワクワクしました。それもギャラリーではわからなさそうな箇所に加工がされており、ますます見たく、気がついたら出してくださいと声をかけてました。
ラジオのようなものや一見して何なのかわからない小物、不思議な背景。おそらくは彼女だけの空間であろう秘密の場所がどこかノスタルジックで、
版画の樹脂等により光を当てた時にその何とも言えない不思議な情景がより際立ってくる。
キャラクターというより全体で存在感を与えてくる。
雰囲気に焦点をあてたようなミクスドメディアの使い方が上手いなぁと思いました。
多色ライトを使ったらまた全然違う情景になりそうでしたが、せっかく持ち込んだライトの発光色変更リモコンを忘れてしまい、残念ながら実現できませんでした。
(ちなみにAiringってどういう意味なんだろうと翻訳にかけましたがヒットしませんでした。うーむ気になる。)


来るたびに違う風景を魅せつけられて、来週のイラストレーターフェスでどんな情景が飛び込んでくるのか。今から楽しみになりますねー。
月末には神絵祭もあり、3月はワクワク月間になりそうです。

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