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豊洲PIT

2021年12月13日、
私たちは初めてその場所に立った。

“豊洲PIT”

ステージに立つまで、ただ漠然と、大きい会場であると言う事しか自分の中にイメージがなかった。

PITに立つ前日から、その大きな会場にTA女子の音楽が、歌声が鳴り響くことを想像しては何度も緊張してた。



その日の1曲目、「指さされヒーロー」の間奏MCを任された。
いつもステージに立つと緊張で上手く喋れなくなる私は、
「こんなふうに会場を煽りたいな」とか、
大体の“言葉の流れ”を頭の中に作りながらステージ袖にいた。


ギターのかき回しの音と一緒にステージがバッと明るくなって、私たちの出番が始まった。


ステージに飛び出した瞬間、
今まで感じたことがなかった初めての感覚を味わった。



緊張とかもう全部ぶっ飛んだ。


ビリビリした空気、
想像を遥かに超える会場の開放感、
そこで待ってくれていたファンのみんなの顔。

全部が一瞬にして身体全身に伝わってきて、

あぁ、今アドレナリンが出てるんだ。
今なら無限に走り回れるな。
なんでも出来ちゃうな。
って直観的に感じた。


そしてMCのタイミングを迎えて、
これまで考えてきた内容とは別の
「今わたしが本当に言いたい言葉」が頭に浮かんできた。
いつもなら失敗を恐れて引っ込めちゃうところだけど、その日は勢いが勝って、

「いつか豊洲PITでワンマンやります。」

これでもかってくらいカミカミになりながら言った。

本気で、またここに、この5人で立ちたいと思った。
5人でここをパンパンにして、そこに来てくれた全員を幸せにしたいと思った。

ライブ後の特典会でTA女子のステージを見たファンの人から、
「今日のステージ、すごく良かった!」って声をかけて貰えて、下手くそなりに“自分”を思いっきり表現した自分に自信をもてた。

私はめちゃめちゃ考えすぎちゃう人だから、
それまで、ただ単純に楽しむって感覚がいまいち分からなかった。
ステージに立つ時は(もちろん楽しい!って感情も持っていたけど、)
いつも緊張していて、
頭のどこかでステージでは“失敗しない”ことが大切だって自分自身に向けた強迫観念みたいなのがこびりついていたんだな〜って気づいた。
もちろんそれも大事だよ!だけど、それだけじゃあお客さんには届かないよなぁって。

本能的に楽しむってどういうことなのかを初めて知ることが出来た日だった。
すごく個人的だけど、だからこそ思い入れのある場所。



それから月日が流れて昨年の夏、
豊洲PITでのワンマン決定がメンバーの前で伝えられた

まず、びっくりしすぎて全身が硬直した。
こういう時って泣くより前に硬直するものなんだね。
最初は全く実感がわかなくて。



その日、
帰り道が同じだったさきちゃんと電車の中で「豊洲PIT」ってGoogle検索して、

信じられない数のお客さんたちがそこに写ってる写真が沢山出てきて、2人して圧倒された。
今の自分たちには到底埋められない規模だと思った。

正直、今だって全く身の丈にあってない大きい大きい会場。
毎日のフライヤー配りでも鼻で笑ってくる人、心無い言葉をかけてくる人、当たり前にいる。

それはそうだよね。

だけど、TA女子のファンのみんなは、
O-EASTワンマンで、次回豊洲PITワンマンが発表されてからずっと、

「無理だよ」じゃなく、
「できるよ、頑張ろう。」って言ってくれた。

みんな、豊洲PITワンマンが決まったことを泣いて喜んでくれた。

否定とか、そういう誰でも出来る簡単な事じゃなくて、
二人三脚での並走を選んでくれたみんなは
私がそれ以降どんなマイナスな言葉受けても跳ね返せるくらい心強くて、かっこよかった。

あの日豊洲PITのステージで語った夢。
それを現実にするチャンスを
ファンのみんなが、プロデューサーが、たくさんのスタッフさんたちがくれた。

9年間活動してきたTA女子のこれほどまでにないチャンス。

記念として開催するんじゃなく、
このチャンスをつかんで、
沢山の人に来てもらって、
そこで自分を思いっきり表現するんだ。

豊洲PITで自分のアイドルとしての在り方が大きく変わった私のように、
5月31日にTA女子のワンマンを見てくれた人の人生を大きく変えたい。

馬鹿げた話かもしれない。
手を伸ばして届くような夢じゃないかもしれない。

それでも、私は5月最終日、その場所で、
今私の持つ全てを出します。

そして、
その先の未来も一緒に見たいと思って貰えるような、
そんなステージをお届けします。約束です。

ぜひ、TA女子に心を委ねて楽しむ気持ちだけ持って会いに来てください。
あなたの人生の活力に私たちがなります。
5月31日、豊洲PITで待ってます。

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