見出し画像

ユースエール認定までの道

Noteを使って、今まで法人で取り組んできた「働きやすい」職場つくりや認定取得の際の注意点などまとめていきたいと思います。これを読んで、ユースエール企業が1社でも増えるといいなと思っています。


①.ユースエールとは?

「若者の採用、育成に積極的で、若者の雇用管理の状況などが優良な中小企業(常時雇用する労働者が300人以下)」として、厚生労働大臣の認定を受けた証です。
https://wakamono-koyou-sokushin.mhlw.go.jp/youth-yell/landing/

▼ 厚生労働省より
参照:ユースエール認定制度

画像1


②.ユースエールを取得するには?

ユースエールは以下の項目を満たしている中小企業(常時雇用する労働者が300人以下の事業主)であれば認定を受けることができます。
1. 学卒求人など、若者対象の正社員の求人申込みまたは募集を行っていること
2.  若者の採用や人材育成に積極的に取り組む企業であること
3. 一定の要件をすべて満たしていること
4. 青少年雇用情報について必要な情報を公表していること
5. 過去に認定を取り消された場合、取り消しの日から起算して3年以上経過していること
6. 過去に7.から12.までに掲げる基準を満たさなくなったため認定辞退を申し出て取り消した場合、取消しの日から3年以上経過していること
7. 過去3年間に新規学卒者の採用内定取消しを行っていないこと
8. 過去1年間に事業主都合による解雇または退職勧奨を行っていないこ
9.  暴力団関係事業主でないこと
10.  風俗営業等関係事業主でないこと
11.  雇用関係助成金の不支給措置を受けていないこと
12. 重大な労働関係法令違反を行っていないこと


③.それぞれの項目に対する打ち手

上記項目ありますが、重要なポイントは(1)有給休暇の取得状況、(2)時間外労働時間の実績(所定外労働時間)、(3)新規学卒者等の採用状況と離職率となります。(各基準についての詳細は、都道府県労働局へお問い合わせしてください)


(1)有給休暇の取得状況については、正社員の有給休暇の年間取得平均が10日以上または、年の取得率が70%以上です。

自分の法人では、2016年から計画有給制度(3か月ごとに1日、半年ごとに連続3日間の休暇取得、年7日以上取得を推奨する制度があります)の導入により有給休暇の利用平均が10日以上を超えたので基準を満たすようになりました。ここに悩まれている企業は多いかと思います、計画的な有休利用を促進することで仕事のオンオフのメリハリがつくことと、2019年法改正による年5日有給休暇に対応するために有効です。
また、求職者の方はユースエールを取得している企業は有給休暇の取得状況が優れている証拠でもあります。申請のチェックの際にはタイムカードもしっかりされますので、勤怠管理が安全であると言えると感じますよ。


(2)時間外労働時間の実績(所定外労働時間)については、1.月平均所定外労働時間と2.週労働時間60時間以上の労働者の割合の2つの指標が求められます。1.月平均所定外労働時間は20時間未満が基準となります。

2.週労働時間60時間以上の労働者の割合については、自法人では対象者がいないので、基準をしりません。(note書いているのにすみません)また、所定外労働時間は1年間の月平均になりますので、毎月毎月の所定外労働時間の確認を職員の方々へ伝え啓蒙していくことが大事になります。


(3)新規学卒者等の採用状況と離職率については、直近3年度の間での、新規学卒者等(新卒や既卒でも35歳未満の若手採用者等)の採用状況と離職率の報告になります。

基準としては離職率が20%未満となりますが、対象が中小企業のため年によっては新卒採用による入職者がゼロの場合もあるかもしれません。実際美芳会もユースエールを認定受けた際の前3年度のうち新卒0の年もありました。

個人的な意見としては、中小企業にとって離職者1人あたりが与える数字にインパクトは大きく、年度によってばらつきがあるため、この離職率だけでは求職者・企業双方にとって評価が難しいと思います。3年以内の早期退職がないことがいいことではあるのは間違いないですが、ユースエールの基準は3年度の新規学卒者を対象にしていることは覚えていたほうがいいです。

④最後に

ユースエール認定の申請のポイントを簡単に書きましたが、これからユースエール認定を取得しようと思っている企業の人事担当の方は、一度、詳細を各都道府県労働局へお問い合わせすることをおススメします。各企業によって就業規則や規程が異なるため、基準を満たしていないと思っても見落としている場合があるかもしれません。


求職者の方は、ユースエール認定を取得している企業について知っていただけると幸いです。若者雇用促進総合サイトしょくばらぼなどでユースエール認定を取得している企業の一覧や各企業の取り組みなどが載っていますので、求人サイトでみる企業案内よりプラスになることはあると思います。

また、ユースエール認定は毎年の更新になりますので、企業側としては「若者育成に力を入れいている、働きやすい会社」として基準を満たすよう努力しております。

これを見てちょっとでもユースエール認定の企業や認定そのものを知っていただければ幸いです。また、別のnoteで他の認定についても書いていきたいと思います。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?