新時代の幕開けか!?『AZKi 5th LIVE R.I.P AZHOOD』ライブレポート~新時代!?未来を切り開く世紀の一戦~

2019年12月29日、僕はもはや人生の定例イベントとなったコミックマーケットのために名古屋から東京へと訪れる。もはやそこに違和感や特別感はない、恒例行事だ。そんな中、ふとした出会いで興味を持ったVtuberがライブを開くというではないか。「んん!?最安席チケット1,000円!?やっす!!」と3日間に渡る大イベントの遠征予定にぬるっと組み込まれた。

そして、AZKi 4thワンマンライブ『REPEAT THiS LiFE WiTH U』へ参加した僕はそこに未来を見た。大きな画面・・・いや、すぐ目の前で可憐に歌い、踊るVtuber“AZKi”。

会場では負けじと合いの手を入れる開拓者。周囲の熱気に当てられ、気が付けば共に声を上げていた・・・!!

ここから新時代を切り開く“開拓者”の一員として“Vの世界”へと僕は引き込まれていったのだった。

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そこで発表されたAZKi 5thライブ『three for the hood』の開催。「また・・・東京に来る理由が出来ちまったなフッ」とそんなことを思いながらもワクワクが止まらない。早く東京へ行きたい!AZKiのライブにまた行きたい!!日々のつまらない生活をそんな高揚感が色づいたものにしてくれた。

(ほんとは対バン企画も行きたかった・・・!!)

そんな中、未曾有の危機が人類を襲う。各施設の閉鎖、外出自粛、イベントの中止。日々流れる悲しいニュース、明日も知れぬ我が身、自分の周りの人は無事だろうか。そんな悲哀の空気が世界を包んだ。

だが人類はここでは止まらない。新たな生活様式を画策し、今までとは違う世界へと一歩を踏み出した。

そして、遂に“チームAZKi”も動き出す・・・!

『AZKi 5th LIVE R.I.P AZHOOD』の開催である!

これほどまでに苦境にありながら、それでも未来を開拓しようとするAZKi!!もし神がいるのなら、前に向かう者を好きでいてくれるはず!

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ハッシュタグは「#開拓者全滅」!?!?またまた物騒なwwwいやいや、これは全滅せずにはいられないな!!おうちでライブで盛り上がれ!ドラ3!!そろそろ混ぜろよ!とそんな決めセリフをスカしたところで

開演のブザーが部屋に鳴り響き、「Overture」の鼓動が空気を震わせる。

そして・・・いよいよ・・・!

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「さあ!はじめましょう!!」

そんな彼女の号令に湧く開拓者!

はじまるんだ・・・新たな時代の幕が明ける・・・!!

確かに実際の会場とは違い、この空間には自分しかいないかもしれない。

でも、そんなものは僕には関係ない。ここはニコ生。画面にはたくさんの仲間がいる。「はい!はい!はい!はい!」打ち慣れたコメント欄、そう、これだ。この画面を埋め尽くさんばかりのコメント、同志、仲間!そう!コレだよ、コレェ!!おっしゃ!歌詞職人もおるやんけ!これで勝つる!!

”ネットライブだからこその一体感、参加者みんながここにいる!”

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「会場いきてぇー!!」「前の方の人楽しそうだなー」など、このライブへの参加者に格差はない。ここにいる全員が同じ会場で、しかも全員が大当たりの席にいるのだ。実はこんな状況はこれまで無かったのではないだろうか。切り開かれていく新時代、“そんな開拓地の真っ只中に僕はいる”という思いからより一層心は沸き立つ。

「ちいさな心が決めたこと」「虹を駆け抜けて」「さよならヒーロー」

疾走感のあるAZKiの歌が会場を急加熱していく。

「エアコンの温度下げなきゃ(`・ω・´;)」ピッピッ

「あ、スクショ!スクショ!(;`・ω・´)」

「サイリウム振るぞー!ノシ(`・ω・´;)ノシ」

「あ、コメントコメント!!ニコニ広告も入れとけ!□_ヾ(・_・´ )」

忙しいぞ!AZHOOD!!でも、今をただ走って!季節を駆け巡って!

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「「「こんあずきー!!」」」

程よい疾走感を感じた後は和やかなAZKiのOPトーク。

「お水700円!!」まさかこのコメントをニコ生で打つ日が来ようとは・・・。

続くライブパートでは、

「フェリシア」「猫ならばいける」

とAZKiの可愛さを前面に押し出す“デッキ”で開拓者たちのライフポイントを確実に削り取る!こうかはばつぐんだ!!

時に「猫ならばいける」はAZKiの盛り上がりソングとしても定着しつつありますね(冷静)\ニャー/\ニャー/自宅ではしゃぐいい大人。もうそこに思考力なんて無かった。でもこれでええんや。

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・・・「かわいい」・・・。

はしゃいで疲れた大人猫は黙々とコメントを打つ作業に戻る。

と「猫ならばいける」が終わったところでYouTubeの開拓者達とはお別れ。

いや違う。3,300円払えばタダでAZKiのライブが見られるというのだからここで去るという選択肢はないだろう。我々はそんなYouTubeからの開拓者達と合流したところだ。これで弾幕の火力は一段と増す。

「Midnight Song」「Take me to Heaven」「Reflection」

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無邪気で可愛らしい雰囲気が一転、このゆったりと大人な雰囲気の3曲がここまでの流れですでに全滅していた開拓者たちを蘇生する。

しかし、AZKiは開拓者がさらに全滅するまで盛り上げるのをやめないッ!!

「今日は何曜日っ???」

「木曜日・・・?」「土曜日!!」「日曜日!!」

練習しすぎた開拓者、イベントに行き過ぎた開拓者が混乱している。この展開は正直笑った。草生えた。やると思ったよ、おまいらー!!好きだぞー!!かく言う僕もふざけて「日曜日!!!」とおチャラけていたのは内緒だ。矢継ぎ早にAZKiの「なにしよっか!?」に備え「AZHOOD!」とコメントを打ち込む。

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すると会場には「AZHOOD!」「全滅!」と画面を覆いつくさんばかりの弾幕が流れる。「この曲はやっぱりAZKi、会場、開拓者をひとつにするんだな」と僕は胸が熱くなる。その一方でAZKiが可愛いのでうっかり全滅しそうになる。いけないいけない。弾幕に参加しなければ。「木曜日!!」っと。

そして、さらにAZKi屈指の可愛い曲「リアルメランコリー」で追い打ちをかけてくる。

可愛い曲でひとしきり押し切ったと思いきや、またまた雰囲気が一転。

おや!?AZKiのようすが・・・!

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Bボタンを押す暇なんてなかった。通称1stAZKiに一瞬で衣装チェンジしたAZKiは果てしなくエモい曲「mirror」を歌い上げる。この曲の背景にあるものも想像できれば、さらにこの曲の”エモさ”は一層の輝きを放つ。

個人的に1stAZKiが大好きな僕、尊すぎる曲とのコンボで無事ここに一度目の全滅 ˘ω˘ )

その後、トークパートにて「AZ輪廻が最後のイベントだったかもしれない」などと僕にとっては少し複雑に、そして急に真剣になるようなコメントを残すAZKi。そこで気が付けば僕は蘇生されていた。キュッとするような気持ちのまま「いのち Acoustiv ver」へと誘われる。

え、アカペラ!?!?刹那、私は全滅していたかもしれない。いや全滅している場合ではないだろう。直後流れだすアコースティックギターに何とか引き戻され、しみじみとその世界に入り浸る。

そして「青い夢」「世界は巡り、やがて君のものになる」「Eternity Bright」と続く。

―――――――もう開拓者は全滅してしまっただろうか。

・・・っりたいなっ♪ 気持ち もっと♪

ん?「Intersection」か?ここは・・・あ、そうだ僕はAZHOODに参加していたんだった。開演前に“急に”床にならないように、と注意されていたので”あらかじめ”床になっておいたことが功を奏したみたいだ。ふと横に落ちていたサイリウムを握り直す。まだとまらねぇぞ!!かっこよくノリノリの曲に乗せられ、次々と蘇る開拓者たち。「はい!はい!はい!はい!」という弾幕が画面を覆う。

AZKiも「はい!はい!はい!はい!」と全滅させた開拓者を蘇生させる。

あ、すでにお水代も4,200円に達したようだ。

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「まだまだ盛り上がっていきますよ!」

えっ・・・まだまだ盛り上がっていくんですか!?

漆黒に攻撃的な「AZKiBLaCK」の歌声に会場のボルテージは跳ね上がる。

「ERROR」「I can't control myself」とすでに制御不能な開拓者たちは先導するAZKiに遅れまいと電子の世界を共に駆け抜ける。僕も狭い部屋で近隣に配慮しながら走り回る。なんだこれ。止まらない。

「さぁ抜け出せーーーー!!!」

「ひかりのまちへ!!!!」

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「無限大なああああああ」「真っ赤な誓い!!」などのニコニコ動画の全盛期を支えた弾幕ソングに負けずとも劣らない弾幕が確かにそこにはあった。

そして、いよいよライブもクライマックスを迎える。

「ノシノシノシノシ」「ノシノシノシノシ」「ノシノシノシノシ」

楽しく明るく、でもどこか寂し気な曲「フロンティアローカス」が会場を再びひとつにまとめ上げる。

そういえば昔オンラインゲームで落ちるとき「ノシ」って使ってたなーとうっかり童心に帰ってしまった(全滅)「そっかーこれは“お別れ”の曲なのかなー」とどこか寂しげな思いが僕の胸を過ぎる。そっか、今思えばリアル会場では夢中で手を振っていたのでこんなことは思わなかったけど、ネットライブでこうやって文字に起こしてみるとまた違った景色が見えるんだ。

でも「ノシ」の次の日には「こん!」と新しい朝が始まる。そう、これは“お別れ”ではなく、新たな旅立ちなのだ。

最後の曲「from A to Z」は僕をそんな気持ちにさせてくれる。確かに今は暗い社会で娯楽は限られ生きている意味もよく分からなくなっているかもしれない。でも今やっと見つけたような気がする、生き続けていく意味を。

そう、ここが新しいスタート地点なんだな、と。

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そして、舞台の幕が下りる。

今の気持ちはひとつ。だからこの言葉を全力全開でコメント欄へ叩きこむ。

「ありがとおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

楽しかった時間が終わってしまった。大満足のライブだった。だけど、だけど何か物足りない。気が付けば僕は一人部屋で呟いていた・・・。

「あーずーきー。あーずーきー。」

すると周りから開拓者たちの声が。空耳かこれは。そうか、僕たちは全滅したんだった。まさか全滅した開拓者がここに集っていたなんてな・・・はは。

そんな“亡者たちの声”があの世に響き渡る。

すると・・・!!聴き慣れたギターの音楽が全滅した開拓者たちをこの世へと引き戻す!!

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「Fake.Fake.Fake」「嘘嘘嘘嘘」「自己アレルギー」と疾走感のある楽曲がさらに僕らを加速させる!あ、そういえば「Fake.Fake.Fake」のMVモデルを務める「湊あくあ」氏が、来る8/21(金) 初の単独ライブ「湊あくあ アニバーサリーライブ 2020 『あくあ色すーぱー☆どり~む♪』」を敢行するそうでとても楽しみだ!!(宣伝)

ていうか、アンコールでこの熱気はやばい。語彙力がなくなってきた。やばい。いっそ、このライブに全ての力を出し切ろう!何度だって僕たちは全滅するんだ!!!

「全滅していくぞー!!」AZKiの号令にさらにヒートアップしていく会場。

あれ?まだ始まったばかりかな?「いま来たばっかりー!」などともはや意味不明なことをコメントする開拓者たち。このライブはもう一周するのでは?という雰囲気に混乱した開拓者がやばい。面白いアニメには1話25分の枠に対して「体感3分」などというコメントが残されるが、このようなコメントがこのライブにも見受けられた。もはや何度も全滅した我々にまともなコメントを残す精神はない。だが、それでいい。

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そしてこのライブを締め括る一曲「without U」によって、このライブは完成される。AZKiの、そして開拓者たちの様々な思いを形にした曲だ。

充実感に満たされた会場に、もはや自宅にいることなど忘れてしまっていただろう。でも、これはライブイベントだ。お約束のアレ・・・忘れてませんか!ライブに重大発表は外せないよなァ!!というわけで2つの重大発表。

・AZKi 2nd FULL ALBUM『Re:Creating world』

・AZKi新衣装プロジェクト

近頃のオタクはマウントを取りたがってしまう傾向にあるようで僕もついつい「もうアルバム買った」とコメントを残してしまった。いや買うことは決まっているのだから嘘は言ってないだろう。それにこれはマウントなり得ない。なぜなら発売後は皆持っていることになるであろうCDであるからだ。

また新衣装に関しては最近のホロライブメンバーの新衣装のクオリティを見るに大きな期待が高まる。普段のカラオケに露出度高めの衣装で来るAZKiや露出度高めの衣装でお料理するAZKi。今後はまた違った衣装で色んな挑戦をしていくAZKiを見ることが出来るという思いに期待が高まる。ちなみに個人的には“治安が良い”新衣装を希望しておく。深い意味はない。

と、なんかもう賢者モードになってきている自分がいる。後方腕組オタクと化している。くっ、全滅させろ。とそんな思いを叶えるかのようにいよいよ本当に最後の一曲「Creating world 2020ver.」が流れる。正直、最初の曲が最後を締めくくるというのはオタクとしては非常にたまらない展開だ。そう、最初に覚えた必殺技でラスボスを倒すというのはロマンなのだ。それをナチュラルにやってくれるAZKiライブはやはり最後まで裏切らないものであった。

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さて、そんな『AZKi 5th LIVE R.I.P AZHOOD』はネット配信限定ライブという新しい形式にありながら大成功を収めたと言えよう。

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御覧のようにたくさんのコメントで埋め尽くされる画面。

これからの時代、このようなライブスタイルも確立されていくことだろう。

だが今回、注目すべきは“AZKi”がその戦端を切り開いたという点ではないだろうか。まさに新時代を切り開く一手であった。

そういえば冒頭、僕はコミックマーケットに参加したと言ったが今思えばあれはこの時の布石だったのかもしれない。そうだ、C97。参加した方は記憶の片隅にあるのではないだろうか。AZKiが差し伸ばす右手の先に掲げられた一文。

――これが、新時代のアイドル。―—

あの言葉を今でも忘れない。AZKiがたまたま端っこにいて「AZKiが新時代のアイドル代表みたいになってるwww」って皆はしゃいでたけど、あれは真実だったのかもしれない。もちろん、僕がVtuberにハマるきっかけを作ってくれたのは彼女だからひいき目に見ているところはあるかもしれない。

だがAZKiがその先陣を切ったことは紛うことなき事実だろう。

今回のライブに参加して、まずはその決断とそれを実行する実力を持つ“チームAZKi”に感謝の意を伝えたい。そして、共にライブを盛り上げてくれた開拓者たちが大好きだ。

さて、私もそろそろ皆の下にいかなければならない時が来たようだ。だが、せめてこの物語だけは形に残さねばならないだろう。この一戦が後世に語り継がれんことを切に願う。

そして、これからもまだまだAZKiと開拓者はとまらないだろう。

そこに切り開いていく未来がある限り――――。

―――——世紀の一戦を綴るしがない開拓者 ゆっくりミヨキチ丸

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