【随筆】あたりさわりのご挨拶

 物書きの端くれです。

 小説が好きで書き出したのが10歳くらい。黒歴史に葬り去りたいひとり交換日記をしてたのが中学時代。そこで徒然なるままに書きなぐった韻文に散文。テストの度、問題用紙の裏に歌う予定もない歌詞を書き連ねた高校時代。そして、演劇部に入ったのが運の尽き、脚本に手を出し早10年。そして今に至ります。

 元々は読むのが好きで、ぜんぶ真似事から書き始めたので、なにがなんだかよくわからずやり過ごしてきましたが、なぜ読むのが好きで、なぜ書くのか、あるときぼんやりと気付き始めました。

 日記でも評論でも物語でも、書き物が伝えたいのは、言葉そのものではなく、それにより紡がれた思慮であり、情緒であると。それがあるものが好きなのだと。

 あたり前だと言われるかもしれませんが、さわり心地のよさで誤魔化してきた私にとってはようやく気付けた領域で。

 言葉の組み合わせで無限に広がるそれ。それをむにむにと空想し、連想することが、私にとってとても心地よく、とても性に合ったのです。それが適うなら、型にはこだわりがなくて、詩、歌詞、小説、戯曲、小論文や日記、そのときどきに読みやすい形で吸収し、書きやすい形で創作してきました。

 好きなものを好きなように好きなだけ書いてきたので、一つそれを突き詰めたエキスパートの方々と肩を並べるのが烏滸がましく、それでも創作し、表現することがやめられないので、なんとか端くれとして生きております。

 そんな私が空想し、連想した思慮と情緒、また、創作した書き物を、好きなように載っけていく、かのひとり交換日記の如く、でも、構ってちゃんを発揮しながら表現していこうと思いますのでご容赦ください。

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