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『代理謙虚』が気になる

『代理謙虚』という言葉はないけど、どういうことかというと例えばこんな感じ。「奥さん優しくていいですよねー」「いやいや、家じゃゴロゴロしてて何にもしてないよ。外面がいいだけですわ」とか、「先日おたくの後輩の子に良くしていただきまして」「いえいえ、あいつ普段は怒られてばっかりでたまたまうまくいっただけですから」とか、「あら息子さん上手に挨拶出来てエライねー」「あはは、お前は物もらうときばっかり調子がいいね」みたいに、自分じゃないことも自分の所属・所有として謙遜したり軽く悪口を混ぜるのが気になります。

これを自分の中で『代理謙虚』という言葉にしています。自分のことならまだしも、相手は自分を通して別の身内のことを褒めているのにそれを「いえいえたいしたことないです」ってのはなんか違和感。

でも「真に受けて受け取ったら恥ずかしい」とか「自慢になる」とか「相手も社交辞令で言っている」とかあるかもしれません。100歩譲って自分が誉められたときは謙虚さもメリットがあるかもしれません。しかし、自分に近い人や物のことを、自分が代理人として「代わりにけなしておく」という習慣ってあんまり良くない気がするのです。

かりに、「ひがみ」の要素があるのだとしたら。と考えてみます。①妻のことを褒められる→②妻の方が自分より良いと思われる→③くやしい→④自分は妻のことを良く知っているからけなしても許される→⑤代理謙虚 

あとは「勘違い」。①女性に夫のことを褒められる②実は夫は浮気癖がある③また誰にでもいい顔して!④この人はそんなこと知らないんだな⑤ほんとのこと言っとこう⑤代理謙虚

みたいに、いろんな要素もあるかもしれませんが、私の言いたいことは「相手はどう思うかな」ということです。相手からすると誉めたくなる要素を代わりに伝えた相手が否定したりけなして返されるわけです。ここでのやりとりは「誉める」はプレゼントですので「あなたは本人と親しいから代わりにどうぞ」のプレゼントは「ああ、そうですか。ありがとうございます」が正しいと思っています。といいつつも、私も「いえいえ」がよぎることがあります。「拙妻」「愚息」「弊社」のように日本語では自分のグループのことは謙譲語としてへりくだって相手を立てる表現や考え方があります。ただ、相手にとっては「ほんとに!?ありがとう、伝えとくね」の方が「言って良かった」となることもあるということです。

身内の近すぎて気づかなかった長所として「そんなところがあるんだなぁ」を教えてくれるチャンスでもありますので軽くあしらわず、かといって『代理傲慢』でもなく、『代理歓喜』を広めていきませんか?


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