【ふるさと自慢 2022】
このコンテンツ「ふるさと自慢」は2022年・宮崎日日新聞・地域統合面に掲載されたものを再編集し作成しています。宮崎県の「県北」「児湯」「県央」「きりしま」「県南」の五つの地域から、テーマごとに推薦人が、地域の誇る食、季節の便りなど紹介しています。
テーマ「町中華」
エビのチリソース炒め
中華菜館 福寿園(延岡市)
推薦人🙋 延岡市北町1丁目 黒木 脩二さん(81)
店が北町にある頃から30年以上通っています。三男はマスターの姿を見て料理の道に進みました。何でもおいしいけれど、エビチリは特に最高。何度も食べたくなる味です。
プリプリの食感人気
家庭的な雰囲気で、市民から親しまれている延岡市本町1丁目の「中華菜館 福寿園」。マスターの福永剛志さん(69)、妻の容子さん(67)が切り盛りする。関西や宮崎市で修業した剛志さんが32歳の時、同市北町で開業し、1994年に現在の場所に移った。
約30種類あるメニューの中でも人気が高いのが、エビのチリソース炒めだ。つやのある鮮やかなオレンジ色が、食欲をそそる。ソースの辛味、酸味はどちらもしっかりとしているが、主張しすぎることなく、エビのうま味を引き立たせており、絶妙のバランス。たっぷりのソースが絡んだエビは、大ぶりで、プリプリとした食感がたまらない。
エビチリは開業当初からあるメニューだが、徐々に改良を加えながら、自分の味を作ってきたという。プリプリとした食感の決め手は、やはり火加減。「火を通し過ぎると、まったく違ったものになってしまうから気が抜けない」。この道に入って50年近くになる福永さんにとっても、今でも難しい料理という。
唐揚げや酢豚、マーボー豆腐なども人気。調理は剛志さん1人のため、メニューを減らそうと考えることもあるというが、「これがなくなったらあの人が来られなくなる」と客の顔が浮かび、減らせないのだという。「ちょっとでも休んでると、『なんで休んでると』と、お客さんから電話が来るから、なかなか休ませてもらえない」と、うれしそうに言う剛志さん。「来てくれるお客さんにまだまだ応えたい。これからも気軽に入れる、大衆的な町中華であり続けたい」
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