見出し画像

絵を描く時は資料を見よう(トレスの話も)(ちょっとR15かも)

絵はえっちシーンを描くと格段にうまくなる といいますが、確かにその通りで、裸の体を違和感なく、躍動感やエモさエロさを表現しつつ描くのは、頭を使うし大変な作業です。骨格、筋肉、影など考えるところがいっぱい。

そのために美術解剖学の本や人体の描き方の本を買って勉強することはとても大事です。知らないと描けないし、知ればより良い物が描ける。

でも「いつまでも資料を見ないと描けない。何も見ずに描けるようになるまで勉強だ!」と思う必要は全くないです。一生資料見ながら描いてください。ほんとにそれでいいんです。

資料を用意するのはすごく大事

私がよく視聴してるyoutube さいとうなおき先生のイラスト講座でも、
「服のシワを上手に描く方法」を観るとまず「同じポーズの写真を撮りましょう!」という話が入ります。投稿者の絵を添削するときも、まず同じポーズを自撮りして、違和感ない手の角度など確認しながら描かれています。
プロの方でも常に資料を用意してるんです。
(て言うか私も一応イラストレーター歴16年目のプロですが、毎回必ず自撮りでポーズ撮ってから絵を描いてます。ほぼ全部のイラストに対して。)

dk神谷2_ラフ全2_004

↑これは、上が想像で描いたオーバーサイズのカッターシャツ哲平を下から見た構図。下が自分でオーバーサイズのカッターシャツを着て(メンズLを買いました)自撮りして参考にしたものです。
一目瞭然で、下の方が「質が高い」です。
質は高い方が良いに決まってます。資料を見て自分のタッチに変換しながら描く時点で、そこにスキルと経験が必要だし、まったくズルくないです。質を上げるための努力です。


写真をそのままトレスも可だけど・・

資料があってもうまく描けない!という人は、自撮りや「トレス可」と宣言されている写真をトレスするのもありです。ただ、写真のトレスはうまく形を取るの結構むずかしいです。

私もよく自分の手を撮ってトレスしますが、そのまんまトレスすると太くて短い、見栄えしない絵になってしまいます。


画像2

↑自撮りしたポーズ、指の部分はほぼそのままトレスしていますが、なんかモッサイでしょ?もうちょっと細く綺麗な指に補正しても良かったなーと今思います。
腕の長さや形は 全体のバランスを見て変更しています。そのまま過ぎると「なんか変」なんです。(腕がゴツくて短い、肩幅が狭い など)

イラスト14

マンガ家と作るポーズ集 妄想ポーズ集

↑こちら BLを描く人なら一度は見たことあるのでは・・・ すず屋。さんの「トレス可」写真集です。(めちゃくちゃお世話になってます)(本いっぱい持ってます)
全トレスしようと思って進めていたんですが「なんか違うな・・」てなって、自分なりに補正していった結果こうなりました。

トレスそのままだと、写真に角度がついていてることもあり、思っているのとちょっと違うものになってしまいます。(腕が太い、体が短く見える、太ももが短く見える、足が小さく見える などなど)
(腕が太く見えるのは写真の特性としてしょうがない部分で、どんなに細いモデルさんでも、立体が平面(写真)になった時点で、実物より太く見えるのです)

結局トレスそのまま使える という写真はほぼ存在せず、自分のタッチやキャラの体型に寄せた補正が必要になります。

だからやっぱり美術解剖学は知っておくべきなんですが、さっきも言った通り 完全に理解するまで勉強 勉強!と思わなくてよくて、適度にいろんな資料を参考にしながら、フランケンシュタインのようにつなぎ合わせて、良い感じの絵に仕上げていけば良いと思います。そこにも知識、センス、総合して仕上げるスキル が必要で、より良い作品を作るための「努力」です。それをズルだという意見は 私は全否定します。

あと、「人間の骨格と筋肉を理解するまで絵を描かないぞ!」というのもやめた方がいいです。ある程度練習したら、すぐ絵(漫画など)を描き始めましょう。ずーっと素振りして、試合には出ずにベンチ温めてるのと同じです。物語の流れの中でどう魅せるのが効果的か、自分はどんな角度のえっちシーンが好きかなど 考えながら、「背中の筋肉どうなるんだっけ?」と思えば背中の資料を探せばいいのです。そうやって経験による知識が蓄積されていきます。

参考にする画像はこういった「トレス可」と言われている写真集やポーズ集を使うのがいいです。写真もイラストも、著作権があるので そのまんま真似したらNGなのが一般的です。その中でこうやって「トレス可」と言ってくれている写真集は貴重な資料だと思います。上手に使っていきましょう〜〜〜

(Twitterで漫画に3Dを使うのは手抜きでは?て一文を見たのでカッとなって書きました。偉そうな文体ですみません)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?