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Workers

働く人に贈る、今とあなたのお話。

スーツにこびりつく居酒屋の匂い
タバコの本数もいつの間にか増えて
僕は何がしたかったんだろう

A4に収まらない夢を持っていた
今では一行さえもままならない
僕は何がしたいんだっけなぁ

家族のことさえ忘れて仕事に生きてきた
なのに残ったのはお金だけ
失ったものと見えなくなったもの
僕を許すのは結果だけ

これは間違いだったのか
懸命に物事にすがりつくのは
昇進していくのは
どこで間違ったんだろうか
家に帰って明かりのついていない部屋で
コンビニで買ったお酒が友達
涙なんて出ないさ

「若い頃は一瞬だ」っていう上司に
何気なく送った笑顔
一言は過去になって
僕は社会人になった

見つからない答えを知るには
あまりにも知識と経験が邪魔をして
僕は何がしたいんだっけなぁ

俺だって頑張ってんだよって絞り出す
頭ではわかっているだけど
得たものと見えるものは
もう僕には必要ない

なにが間違いだったのか
後輩の怠惰を責めたこと
子育ての理解がなかったこと
解決策はないんだろうか
奇跡なんてもの必要ないから
できることと分かることの範囲で
また本物の笑顔を取り戻したい

独りぼっちは寂しいと 痛いほどわかる今ならば
バラエティー番組で笑おうと 心に空気が入ってくる

したかった できなかった やりたかった やれなかった
そうじゃない僕は
「やらなかった」

道は狭くなろうと 僕らは足があるから
進むことはできるのさ でも苦しくなる
本当のことなどわからない
自分のことなどわからない
それでも

それでも

なにも間違っていないさ
健康な身体と今がある
それが証明してくれる
つまづいたって立ち上がる
したいことを思い出す
それが残された
答えなどないさ
「家族に会いにいこう」

次の一歩はどうなるかわからない
後ろの景色は変わらない
ならあるのは

僕と今だけ