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宝塚歌劇雑文集

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宝塚歌劇関連の雑文
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#星組

『1789』 歌っているのは誰か

2023年9月5日 火曜日  風が少し冷たく感じたりはするけど、秋の日は遠く。なかなか涼しくならないねえ。  やっと完治したと思っていたのに、またちょっとカゼっぽい。いよいよコロナか? 平熱なのでセーフ? いや、もはや何が本当なのか。さらに気をつけていこう。  体が弱っているときに、熱め、濃いめの緑茶を飲むと、かなりHPが回復する(気がする)。マグカップに入れて蒸気吸入をすれば、初期のカゼ菌は大体やっつけられる(と信じている)。今日も助けられました。一個人の感想です。

「おまえの涙に抗うのはつらいが」

2023年8月27日 日曜日  きのうの試合の結果が尾を引いている。  ジュビロ磐田のホームゲームで、ジェフ千葉との対戦。キックオフ50秒で、きれいにシュートを決められ、前半だけで3失点。千葉の戦い方は自由分想像できたのに、今回のスタメンが裏目に出た感じ。  それでも後半に古川陽介、後藤啓介と、ジュビロが誇る若手の選手二人を投入。期待に応えて、後藤啓介が2点をたたき込む。2点目はゴラッソ! よし、同点! というチャンスは何度もつくったけれど、2-3でゲームセット。  返すがえ

サ・イラ・モナムール

2023年8月19日 土曜日  10時からチケット発売。博多座『ME AND MY GIRL』とCornelius「夢中夢 Tour 2023」の発売日が重なってしまった。  『ME AND MY GIRL』は希望日が取れず、C席だけなんとか取れたけど、この回だけを観に福岡まで行くかどうかは悩むところ。  コーネリアスは、ただただ Zepp Haneda のチケットがほしかったのだけど。オフィシャル先行でLIQUID ROOMが当たったので、「これは行ける」と勘違いしてしまっ

『1789』2023新人公演

 『1789』星組新人公演を観てきました。  新人公演らしい初々しさと熱と、本公演とはまた違ったアプローチの作品を観ている楽しさ、演者を引き上げる作品の力も改めて感じた、あっという間の105分でした。  本公演がソフトなプロレタリア演劇的要素をリアルに表現していたのに対し、新人公演は青春群像劇に振っている感じ。また、それが若い演者たちに合っていて、1回きりの公演ではあったけれど、それがいい方に作用したような気もします。  観ていて思い出したのは、月組の新人公演でロナンを

礼真琴さんと舞空瞳さんの『ロミオとジュリエット』

5月23日、星組の『ロミオとジュリエット』が大千穐楽を迎えた。 東京公演中にCOVID-19の感染拡大による緊急事態宣言が出て、2週間上演が中断してしまったけれど、再開後は無事に最後まで上演でき、関係者の皆さんは安堵したことだろう。 わたしは、配信では、A日程、B日程合わせて6回半を観たのかな(大劇場公演を含む)。東京宝塚劇場では、B、Aの順で、1回ずつ観ることができた。 A日程を観劇したのは、中断期間を経ての5月20日。「やっと劇場に来れた。ヴェローナに来た」。そんな

鴎よ、伝えてよ!―『恋の花詞集』とカールの真心

『霧深きエルベのほとり』新人公演を見てきました。 カールを演じた極美慎(きわみしん)君。屈託がなくてまっすぐで、それは本来のカール像とは離れているかもしれないけれど、新人公演らしいアプローチで、とてもよかったです。 橋本治さん(1月29日に亡くなられてしまった…)の『恋の花詞集』という本があります。 昭和の年数と同じ64曲の歌謡曲について書かれていて、タイトルはタカラヅカの『花詩集』から取ったもの。「すみれの花咲く頃」も入っているのですが、その大トリを飾ったのが「霧深き

教えて、フロリアン先生*宝塚星組『霧深きエルベのほとり』

断片的な映像を見たことはあるものの(順みつきさんと若葉ひとみさんです)、劇場でちゃんと観るのは初めて。「古いお話だよー」と聞いてはいたけれど、演出は上田久美子先生。しかも、意外にも、とても思い入れがあるみたいで、菊田一夫の脚本を絶賛していらっしゃる。きっとうまくアレンジしてあるのだろうなあと思いながら、楽しみに観た。 宝塚歌劇の名曲「鴎の歌」をカール(紅ゆずる)が歌い上げ、大階段を使った「ビア祭り」のプロローグが始まる。テンポがよく、星組らしいエネルギーが炸裂していてとても