サヨナラだけが人生だ*宝塚雪組『幕末太陽傳』
コノサカヅキヲ受ケテクレ(勧君金屈巵)
ドウゾナミナミツガシテオクレ(満酌不須辞)
ハナニアラシノタトヘモアルゾ(花発多風雨)
「サヨナラ」ダケガ人生ダ(人生足別離)
井伏鱒二訳 「勧酒」(于武陵・うぶりょう)
これは、唐の詩人、于武陵の詩を井伏鱒二が訳したもの。映画『幕末太陽傳』の監督、川島雄三は、井伏鱒二を崇拝していて、『貸間あり』を映画化したときには、ラストシーンで突然、桂小金治に丘の上から街へ向かって立ち小便をさせ、「サヨナラだけが、人生だー!」と叫ばせている。