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Misskeyでの『絵の反応の貰い方』【クリエイター視点】

Misskeyには慣れてきたけど、なんか上手く絵に反応が貰えない……と悩んだことがありました。
なので、今回気になっていたことを含め、まとめて調べたり実験したりしました!


【今回出てくるMisskeyサーバー】

私は現在4つのサーバーに登録していますが、今回出てくるのはその中で3つのサーバーです。
一番登録者数が多く、「都会」と称されることもある「Misskey.io」(※以後、io鯖)
絵を描く人、見る人のためのサーバー、「お絵かきすきー」
創作する人や見る人のためのサーバー、「Misskey.art」(※以後、art鯖)
どこも私が良く閲覧や投稿を行うサーバーであり、絵を描いたり、見たりする人が多いサーバーを選びました。

『反応の貰い方』について

さっくり答えますが、反応を貰うために必要なのは、【タイミング】と【感情】と【味方】です。

【タイミングについて】

さて、まずあなたは絵を投稿しようと思いました。
絵が描き上がった時間は朝の4時。そのまま投稿しますか?
これは、多くの人がNoと答えるのではないでしょうか。
そうです。ほとんどの方が眠りについている時間です。
見てもらえない可能性の高い時間帯に投稿しても、反応がないのは当たり前のことです。

Misskeyでは、そのサーバーの「現在のオンライン人数」が見れる機能があります。
ウィジェットという場所を編集して、「オンラインユーザー」を追加すると、オンライン人数が常にウィジェットに表示されるようになります。
自分が活動できる、投稿できる時間帯で、一番人の多い時間帯に投稿する。
もしくは、投稿をリノートすることで、絵をたくさんの人に届けることができます。
たくさんの人に見てもらうことで、自分の絵に反応してくれるかもしれない人の母数を増やす。これは、当たり前にやっていい行為です。

絵を沢山の人に届けるだけでなく、絵の内容でタイミングを計ることも大事です。
たとえば、ちょっと色っぽくて、夜の雰囲気がするイラストなんかは、やはり夜に投稿したり、リノートすることで、絵の内容とマッチする人と出会える可能性が高まります。

さて、リノートのお話が出てきました。
私も絵の宣伝や、見てもらう母数を多くするためにセルフリノートを良くします。
例えば一番大きいio鯖のローカルタイムライン(※以降、LTL)ですと、投稿の流れる速度は爆速です。
見てると車酔いのような症状が起こるくらい、すごい勢いで投稿が流れていきます。
反応をしようと思っても、しようと思ったときには絵が流れていて、どこへいったかわからない、なんていう現象が起こるくらいです。
なのでio鯖でセルフリノートをちょっと多めにしたところで、数多くの投稿に紛れます。
では、お絵かきすきーやart鯖ではどうなのでしょう?
私は現在目安として、お絵かきすきーでは連続リノート投稿数は3つまで、間隔は3~6時間(推奨は6時間)空ける、art鯖では、連続リノート投稿数1つまで、間隔は6時間空けるということを心がけています。
何故かと言えば、お絵かきすきーやart鯖ではLTLがチャット状態になることが多いくらいゆっくりな速度であり、下手に多数のリノートをしてしまうと、LTLを埋めてしまうんですね。

結果どうなるか。
あなたの「リノートをミュート」されてしまいます。
なぜならLTL上に同じ人の画像がたくさん並んでしまうからです。
人が同じようなものを連続で見るのに耐えられるのは最高でも5回までと聞きました。
LTLを同じ人の絵が連続で6つも7つも流れてきたらどうでしょうか?その中に、2週間前もみた、2ヶ月前も見た、といった絵が、3時間毎に流れてきたらどう思いますか?「このユーザーのリノートをミュートする」に手が伸びてしまうかもしれません。

これは私の失敗談です。
私は元々厚塗りという手法で絵を描いていたのですが、時代を鑑みてブラシ塗り(ギャルゲ塗りとも言われる塗り)に変更しました。その際、副産物として、絵を完成させる速度がめちゃくちゃ速くなったんです。
一時期、1日に平均6枚とか描いてました。それを全部リノートしてたんですね。
なので、その時期に被っている人の中で、私のリノートをミュートしている人の数は少なくないと思っています。

【感情について】

そもそも人が絵に反応するときってどういうときなのでしょう?
それはまさしく【感情が動いたとき】になります。

「これスゴイ!」「素敵だ!」という感動。
「私も好き!」「わかる!」といった共感。
「私もやりたい!」「こうなりたい!」という憧れ。

こういった感情の動きがあったときに、人は初めてその指を動かし、反応をする、というのが私がMisskeyをやってきた中で感じていることです。
ただの感情の動きがあるだけではなく、感情が複数重なったときや、動いた度合いが大きければ大きいほど、人は反応をしやすくなります。

・感動
所謂、上手い絵を見たときの感情です。
皆さん一番思い当たる節があるのではないでしょうか。
でも、昨今上手い絵って溢れてるんですよね。
現在、感動だけでは中々反応を貰えなくなってきています。
もちろん、そこを問題としない画力や魅力があれば別なんですが、そんなのあったらとっくに反応が貰えているはずなんです。
ならどうすればいいのでしょう?

・共感
そこでキーになってくるのが、この項目の共感と次項目の憧れです。
どうやったら「私も好き!」や「わかる!」がもらえるんでしょう?
それは、『わかりやすく』すればいいんです。
たとえばなんですが、版権ゲームの二次創作イラストを描いたとします。
何も言わずに投稿するのと、「このキャラ好き!」と一言書いて投稿するのと、どちらが「わかる!」「私も好き!」ってなりますか?
何故その絵を描いたか、何が好きでどこを見てほしくて描いたか、それがわかりやすいと、人は共感を感じやすくなります。
「足を頑張って描いたんです!」と言えば、「わかるよ、俺も美脚が好きなんだ!」とか、「この表情が好きで描きました!」と言えば、「いいよね……そういう表情……」とか、どこを見てほしくて描いたかを言葉でわかりやすくすれば、共感は得やすくなります。

・憧れ
これは、特にお絵かきすきーやart鯖に色濃く見られる傾向なんですが、絵を描く人、創作する人、それを解って見に来ている人が多いサーバー故に、『やりたくてもやれないこと』、『やりたくてもわざとやっていないこと』を敢えてしている人への反応が多く見られます。
つまりどういうことかというと、大胆な構図や、思いつきもしないような色使い、普段中々見れないような表情の絵、描き込みが死ぬほど多い絵…など、『描きたくても色々な事情や画力や思考によって描けなかったもの』を描いている人への憧れがみられるのです。
『私もそうなりたい!』や『思い切ってできなかったことをやってくれた!』という称賛だと私は捉えています。

というわけで、ここまで読んでいただいたところで、実際、これ本当なの?と思う方も多いと思います。
私もそう思いました。なので、ちょっとした実験をしました。
結果的に、上記のことを反映することができました。

実験の舞台はお絵かきすきーです。
絵文字の種類も豊富で、絵に対するリアクションが付きやすいと感じるサーバーです。
ここで、まず何も考えずに描いた、人気ゲーム原神のフリーナというキャラクターの絵を投稿しました。

2023/11/15時点スクリーンショット

たくさんのリアクションやリノートいただいていますね。ありがとうございます。
そして次に、いろんな仕掛けを仕込んで描いた下記の絵を投稿しました。
アニメにもなっている、漫画BLACK LAGOONのロベルタというキャラクターの絵です。

2023/11/15時点のスクリーンショット

頂いているリアクションの種類、数、リノート数がかなり違います。
何故これだけの違いが出たのでしょう。
下記に解説していきます。

①時勢に乗った
実はこれは両方の絵に言えます。原神のフリーナは実装直前、一番興味関心が高まっているときに描き、投稿しました。
そしてBLACK LAGOONのロベルタの絵は、お絵かきすきーでの週ごとのお題イベントの題材が、「メイド」に決定したために描き、投稿した絵です。
どちらも、実装とお題イベントというお祭りに乗っかっています。

②共感
キャプションとも呼ばれる、絵に添付される文章をひたすらわかりやすくしました。
まず「猟犬」というタイトル。ロベルタのキャラクターを知っている人なら「わかる」となるタイトルです。
そして「この表情大好き!」というコメントについてですが、ロベルタのこのような表情は、アニメで印象的に映されている場面が数回あるのです。
その場面が印象付いている人ほど、「わかる」「確かにこの表情あった」となります。
更にトリミングしたものを一緒に載せることで、見えにくい表情も見て欲しいんだよとわかりやすくしました。
「楽しく描けました!」は絵が好きな人が多く集まるサーバーです。
楽しく描けたと言えば、多くの方が「よかったねー!」「絵って楽しいよね!」といった感情を抱いてくれると思いました。

③憧れ
これはロベルタというキャラクター選びから入っています。
ロベルタは元兵士のメイドという特殊なキャラクターで、中々に描写が難しいキャラクターです。それを敢えて描きました。
次に構図。
思いっきり嘘パースで靴が全面に出ていますね。
こういった大胆な構図や嘘パース、いざ描くとなると塩梅がわからずに戸惑ってしまい、上手くまとまらない構図です。
それを描き切ることで、構図で魅せる、という手段を取りました。
そのお陰で実際に、構図スゴい!のリアクションいただけています。
あとは、一番目立つ手前の靴から、薬莢を綺麗に銃、顔まで伸ばすことによって、視線誘導させました。構図や視線誘導のことを知ってる人からすれば、「この作者、分かっているな」って思ってもらえます。
最後に銃と薬莢です。
普段描きたいけど画力が追いつかない、細かくて面倒くさいという感情が発生しやすい銃と薬莢を描くことでリアクションを貰おうとしました。

④貰うリアクションを定めた
私の絵はカッコイイとか、素敵とか言われがちな絵柄をしています。
なので、今回は思いっきりカッコイイと言ってもらおうと描きました。
結果、13種類頂いているリアクションのうち、7つがカッコイイ関連のリアクションとなりました。一番多いのも、カッコイイ!を表すCOOL!ですしね。

⑤タイミングを計った
フリーナの絵は18時51分という、夕飯時に投稿しました。
ロベルタの絵は20時30分という、20〜24時のゴールデンタイムを狙って投稿しました。

これだけの工夫をした結果、2つの絵の反応は大きく開くことになりました。

描く絵自体は好きなものを描きたいんだ!こんなごちゃごちゃ考えたくない!と思われるかもしれません。
もちろん私も好きなものを描きたいです。
例えば絵を好きなように描いたとして、ちょっとキャプションに「ここ頑張ったんだよ!」とわかりやすく明記することはできます。
そして、投稿時間やリノート時間を工夫することもできるはずです。

そのちょっとした工夫が、誰かの指を動かし、反応につながると私は経験上感じています。

【味方について】

味方ってそもそも何?って思うかもしれませんが、応援してくれる同志、と言ったほうが正しいでしょうか。
実は今回の記事を書くにあたって、アンケートを取りました。
お絵かきすきーで投稿し、art鯖やio鯖でも拡散していただいたアンケートです。
その結果がこちら。

実はこのアンケート、連合済みのはずなのにart鯖の数が入っていないようでした。なので、art鯖のみの画像がこちら。

一番見たかったのは「全く気にしない」の数字であり、他はほぼほぼフェイクというか一応用意した選択肢になります。

お絵かきすきーとio鯖での「全く気にしない」は全体の4.4%しかおらず、art鯖での「全く気にしない」は5%になります。
つまり、残りの約95%の人は、あなたの人柄や普段の立ち振舞いに少なからず影響を受けて反応を返していることになります。
実際に、丁寧にコメントをくださった方がおりました。

「活動の同志」扱いとしての贔屓目なら存在するし、ただのいち消費者としてなら気にしてない

お絵かきすきーユーザー

そう、人は群れる生き物です。同じ活動をする同志、同じものを愛する同志を自然と求めます。それが親近感に通じ、応援したいという気持ちにさせます。
その応援したいがリアクションに指を伸ばさせる一因となるのです。

じゃあ、どうやって味方を増やせばいいのでしょう。
Misskeyにはそのサーバー独自の絵文字があり、感情をリアクションという形で表すことができます。
お絵かきすきーでとくに味方が多いと感じる人の多くは、このリアクションを色んな人に対してよくしています。
リアクションが欲しかったらリアクションをしましょう、という言葉もあるくらいです。
毎回リアクションをくれる人や、よくリアクションをくれる人って、なんか覚えちゃいませんか?
そしてなんとなく、良い印象を持ったりします。
その良い印象が、やがては「応援したい」に変わっていくのです。

味方を増やすには、リアクションだけでなく、普段の立ち振る舞いも役立ちます。
たとえば、Xでもそうですけど、炎上系に触らない・議論に参加しない・ネガティブな発言はTPOを弁える(できればしない)などのネットリテラシーやネットスキルを地道に見せていくことも大事なのです。

長くなってしまいましたが、以上がMisskeyでの『絵の反応の貰い方』になります。
タイミングを計り絵を見てもらい、工夫をして感情を動かし、そして味方を増やしていく。
これは、どこのSNSでも同じかもしれません。

次回は、Misskeyでの『絵の売り方』についてお話します。
待ってていただけたら嬉しいです。
ここまで読んでくれて、ありがとうございます!
また次回、お会いしましょう!

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