高卒を中心とした「若手人材」を育成する方法とは?令和5年度「第1回経営者・人事担当者セミナー」を開催。
1月30日(火)、イーストピアみやこで「第1回経営者・人事担当者向けセミナー」を開催。若者が働きやすく、定着しやすい職場環境づくりをサポートすることを目的としています。
宮古市主催のセミナーで、NPO法人みやっこベースが運営を行いました。
高卒就職の人材をどう育成する?
一般社団法人アスバシ代表理事の毛受 芳高(めんじょう よしたか)さんを講師として招き、「高卒就職の人材をどう育成する?」と題し講演を行いました。
講演では、高卒を中心とした「若手人材」を4年間で自社の産業人材へと育成する方法について学びました。
高校生が前向きに働ける環境づくり
企業と学校が連携し、高校生が働くことを前向きに選択できる環境を作れるよう、毛受さんから次の3つの内容をお話しいただきました。
①高卒就職希望者が減り続けるメカニズムは?
②高卒就職をアップデ―トする「早活」型高校生就職とは?
③高校生インターンシップとアプレンティスシップとは?
今回の大事なポイントは、高校生の就職希望者が「絶滅危惧種」であるということ。
卒業後に就職する高校生が減っている原因としては、少子化や、高校生の就職からの回避が強まっていること、職業高校の人気が低迷し定員・生徒数を減らしていること、大学等の進学に偏る政府の施策などが考えられるそうです。
「大学に行けば生涯賃金が高くなる」の裏側
「ユースフル労働統計2021」によると、生涯賃金は「大卒の方が約8000万高い」と言われています。しかし、こんな注釈があるのをご存じですか?
転職が普通の時代であることや男性だけの生涯賃金だということを考えると、「大卒の方が約8000万高い」説は現実的ではないことが分かりますね…。
文部科学省「国公私大学の授業料等の推移」によると、大学進学者のうち3人に1人が奨学金を利用しており、家庭と本人にとって重い負担になっていることが伺えます。
高卒就職を「早活」へ
高卒や専門学校卒など大学を卒業していない学生は、「非大卒」とネガティブに呼ばれることも。
しかし、大卒よりも4年早く社会に出て経験を積み、成長できるというメリットがあります。
そのため、早く就活をしたこと、早く企業社会で活躍していることから「早活(そうかつ)」という新名称での呼び方を推奨しているそうです。
アプレンティスシップとは?
アプレンティスとは「訓練生」という意味。訓練生となって働き収入を得ながら、スキルを身につけながら、将来や進路について考えていくための選択がアプレンティスシップです。
インターンシップやアルバイトとの違い☟
・インターンシップ
→学びが主。働く現場に入るが、無休の場合が多い。短期。
・アルバイト
→収入が主。働ける業種や携わる業務が限られる。
⭐️アプレンティスシップ
→学びと収入を両立できる選択。
アルバイトに教育プログラム(キャリア教育)が含まれていると考えると想像しやすいかもしれません。
地方で育つ子どもたちにとっては地域の選択肢が少なく、意欲的に成長するほど大学進学のために地元から離れ、意欲や学力が低い子どもが地域に残る傾向があります。
高校生までの時間が、若者と地域をつなぐ最終防衛ラインと考えても過言ではありません。
意欲的な若者が「働きながら学び成長していく」選択としてのポジティブな高卒就職(早活)、自信がない若者が興味関心を超えて様々な仕事に飛び込む越境型体験型の高校生インターンシップ、単に収入を得るための目的で行うアルバイトではなく、教育とキャリアデザインがある、高校生が働きながら学べるアプレンティスシップの3つを学校と地域が協働してつくっていくことが必要だそうです。
まとめ
セミナー終了後の参加者アンケートを行ったところ、
といった感想をいただきました。
我々みやっこベースは「キャリア支援・企業支援事業」も事業のひとつとして行っています。
宮古の企業の皆様の課題を解決し、若者一人ひとりが安心かつ充実して働き、楽しく暮らすことができる土台作りをしていきます。
令和5年度経営者・人事担当者向けセミナーは全3回を予定しており、第2回めは2月15日(木)開催予定です。テーマは「企業の成長につながる組織開発とは?」、参加無料です。
参加をご希望の方はこちらからお申込みください☟
ご参加お待ちしております!