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第5回「みやパル&みやこ大人図鑑」を開催。《 吉水 五穂さん 》が人生史を語る。

1月6日(日)、「みやパル~10代の喋り場~」「みやこ大人図鑑~十人十色な人生史~」をみやっこハウスで開催しました。

「みやパル」とは?

みやっこベースの「みやっこ」と、英語で友達・仲間を意味する「PAL(パル)」を掛け合わせた造語です。みやっこハウスで信頼しあえる新しい仲間と出会い、中高生自身が興味のあるテーマについて語り合うことを目的としています。

今回のテーマは「夢ノート~新年の抱負~」
新年1発目のみやパルは、マンダラチャートを使って2024年又は人生の目標を考えました。
マンダラチャートとは、9×9の81マスで構成されており、目標を達成するためのアイデアを洗い出すのに活用できるツールです。

チャートは3×3の9マスの枠を基本として構成されており、中心に目標を書き、それを達成するための要素で他のマスを埋めていきます。

今回使用した夢ノート(マンダラチャート)
目標の立て方について話し合う高校生と小学生

充実した大学生活にするための要素や、小学校で進級したらどのようなことを頑張りたいかを一緒に考えました。

Zoomで参加してくれた大学生の中村さんは「世界最高の大学生活を送る」という目標を立て、それを達成するために「健康(3食食べる、適度な運動)」や「人間性(感謝をする、笑顔、忍耐、謙虚さ)」を挙げてくれました。

「みやこ大人図鑑」とは?


毎月1回、宮古市在住又はゆかりのある大人をゲストにお迎えし、「わたしの人生史」というテーマでトークしていただくイベントです。
様々な価値観、人生や職業選択のあり方に触れることで、生き方について考えることを目的としています。

第5回目のゲストは、吉水五穂さん!

手作りのボードを使ってお話していただきました!

田老出身。宮古高校卒。高校時代は卓球部に所属。グリーンピア三陸みやこに勤務し、接客業の楽しさを知る。その後、ワーキングホリデーのためニュージーランドとオーストラリアに渡航。オーストラリアで人生のパートナーと出会う。保育士として働きながら、幼稚園教諭の資格を取得。座右の銘は「思い立ったが吉日」。

――「自分の好きなことをしていい」と知った子供時代

6歳くらいまで、木登りやかくれんぼ、夏は海に行ったりと、自然の中でいっぱい遊びました。0歳から保育所に入っていたので、新しい人に声をかけるのが超得意で、新しいことをなんでもやりたいと思っていました。負けるのがとにかく嫌いでしたね。

お絵描きも大好きで、大事な思い出があります。
アサガオの種を観察するという授業があって、何色で描いてもいいよと言われました。大好きだった水色を塗ったら「アサガオの種は水色じゃないよ」と同級生に言われて、とても傷付いちゃったんです。そのあと参観日があり、アサガオの種の絵を教室に飾っていたのですが、他の子達は黒やこげ茶で種の色を塗っていて私だけが水色でした。「お母さんお父さんをガッカリさせちゃうかも…」と不安で、家に帰ってからお母さんに聞いたら「めっちゃ目立っててよかったよ!」って言ってくれました。そこから、「自分が好きなことをして、好きな色を描いていいんだ!」と思えるようになりました。

中学生時代は、小さい時からずっと変わらないメンバーだったので体育祭も楽しみましたし、喧嘩があっても円満に解決できていました。

――人生で1番暗い3年間だった高校時代

中学卒業後は、宮古高校に進みました。高校生になったら違う中学校から集まってきていたので、新しい友達を作るところから始まりました。でも、私はあまりうまくいかなくて。人生で1番暗い3年間だったなと思います。自分になれなかった3年間でした。自分を押さえ込んで、時間が過ぎるのをただ待っていました。それでも高校に行けていたのは、居場所があったからです。同級生が240人いた中で今連絡を取ってるのは4人だけですが、今はとってもハッピーです。

小学生の頃から牛のお医者さんになりたくて、獣医さんになるために進学する予定だったのですが…大学受験に失敗してしまいました。浪人しましたが大学に入ることはできなくて、牛のお世話をしたかったので北海道の牧場に就職しました。

――グリーンピア三陸宮古で接客業をスタート

東日本大震災をきっかけに宮古に戻ってきて、田老のグリーンピア三陸みやこで働き始めました。接客の仕事でした。高校の時と北海道の牧場で人間関係がうまくいっていなかったので、この仕事を始めるまで接客の仕事が向いていないと思っていました。でも、人と話すのが楽しい!ということを知って、知り合いがいっぱい増えました。

この頃にニュージーランドに行きたいと目標を立てて、2年くらいでお金を200万貯めました!

――多様性を学んだニュージーランド時代

ワーキングホリデーのビザをとってニュージーランドに行きました。英語を学ぶための学校に通ったら、スイス、インド、コロンビアなど、いろんな国、文化、宗教の方が来ていて刺激を受けました。スカイダイビングをしたり、キャニオンスウィング、スカイウォークもしました。オススメはしないですが、ヒッチハイクも良い思い出ですね。

ワーキングホリデーのビザではニュージーランドに1年しかいられないので、もっと海外にいたいと思って、1番近かったオーストラリアに行くことにしました。

――オーストラリアで人生のパートナーに出逢う

なんとかなる精神でオーストラリアに行って、人生のパートナーであるゴードンと出会いました。
実はグリーンピア三陸みやこで働いていた2014年に、オーストラリア人のご夫婦が宿泊にいらっしゃって案内したんです。その時に私がニュージーランドに行くという話をしていて、「オーストラリアに来たら寄ってね」と名刺をくれたんです。
それでオーストラリアのメルボルンに行った時にご夫婦に久しぶりに会ったんですが、その時に連れてきたのがゴードンだったんです。

そもそも何故ご夫婦が宮古まで来たかというと、ゴードンのお父さんが昔建設業で働いていたので、東日本大震災後に街を作り直している様子を見たいと思ったからだそうです。

オーストラリアでゴードンに出逢い、一緒に暮らすようになるのですが、永住権を取得するために2年かかりました。オーストラリアでは事実婚でも結婚している夫婦でも同じ扱いになるので、結婚にこだわらない人も多いかなっていう印象です。

――保育士、そして幼稚園の先生の道へ

保育士になりたくて、勉強を始めました。ゴードンと永住権の獲得に向けて頑張っている間、「ナニー」という、クライアントの自宅で子供の面倒を見る仕事を3年くらいしていました。13家族くらいにお世話になって、文化も宗教も人種も違うので、教育に対しての信念が固まっていきました。国から勉強の補助が受けられたので授業料は払わなくてよかったんですが、収入を得るために、「トレーニーシップ」という現場で勉強しながら給料ももらえる制度を使いました。勉強や仕事を通じて、教育や家族の在り方、多様性を学びました。

子どもたちに色々教えたい!という欲が高まって、幼稚園の先生を目指すことにしました。幼児教育の楽しさや教え方の知識を深めるために大学に通うようになりました。

鼻ちょうちんができるほど苦労していた時の写真と、
自分で作った服を着ている写真を紹介する吉水さん

皆に見せたい写真があって(笑)
大学の課題がめちゃくちゃ大変で、もうできないと思ってわんわん泣いたら鼻ちょうちんが2個できていました(笑)
この悲しい時の写真の隣に、全部自分で作った服を来てドレスアップしてワクワクしている写真があるんですが、これに共通点があります。

「もう嫌だ〜」と思っている私も、「今日は楽しい!」と思っている私も、「どっちも大事な自分」なんです。これを『自己肯定感』といいます。自己肯定感というのは、自分のことを知って認めるということ。いろんなことに挑戦して何が好きで何が苦手なのか、自分を知って認めるのが大事です。

「あの人は〇〇がすごく上手いけど私は全然だ」ではなく、自分の得意なもの、苦手なものを知って、良い悪いではなく認めるのが大事です。あとは、自分はいつも自分の味方でいること。人に言われて嫌なことを自分にも言わない。自分がどれだけ頑張ったかということに、どれだけ満足しているか。成果より過程を見てほしいです。

――オーストラリアで1番楽しいことはなんですか?(参加者からの質問)

勉強は苦手なんだけど、学び続けることが楽しいかな。保育士として働いていると、子供から学ぶことがたくさんあって。子どもたちの方が恐竜や鳥の名前を知っていていて、調べるより子どもに聞いた方が早いこともあります。先生だから教えるというわけではなく、皆で一緒に学んでいるというのが楽しいです。

――初めの1歩の時に大事にしていることはありますか?(参加者からの質問)

自分を褒める!初めの1歩を出してしまえばもう1歩ついてくるんだけどね。18kg痩せた時があって。運動をやっていたんだけど、毎日続けるのが大事なのは分かっていても外に出るのが嫌だった。靴を履いただけでも「靴が履けて偉い」「ドアから出られた、偉い」「外に出られた、偉い」と、期待していないからこそ自分を褒めまくっていました。体重が日々変化しても、「美味しいものを食べたんだな」「ちゃんと体を休めているんだな」と思うようにして、できるだけネガティブにならないように自分に対して声がけをしていました。

――今後の展望はありますか?(参加者からの質問)

何十年後になるかわからないけど田舎で自分の園を立ち上げたいです。

参加者の感想

・海外に行きたくなりました。オーストラリアはヨットが強いので、いつか行きたいです!
・自己肯定感の大切さが改めて分かりました。自分に期待してしまうので、あまり期待しないで楽に生きるのも大事だと感じました。
・私も幼稚園の先生をやりたいと思いました。

次回の「みやこ大人図鑑」「みやパル」は2月12日(月・祝)

「みやパル~10代の喋り場~」「みやこ大人図鑑~十人十色な人生史~」は、今後も月1回程度の開催を予定しています。
参加費無料、申し込み不要です。
中高生はもちろん、大人の方も見学大歓迎!
途中参加・途中退室もOKです。
ご参加お待ちしております!

日時
2024年2月12日(月・祝)
13:00~ みやこ大人図鑑~十人十色な人生史~

秋田県出身。小学生時代にプログラミングを独学で学ぶ。高校卒業後は郵便局に就職。転勤により1998年に宮古に移住した。東日本大震災を経験し、死生観について考える。2018年にうつ病を発症し、23年間勤めた郵便局を退職。地元である秋田に戻る前に「お世話になった宮古に何かしたい」という思いで、2023年5月からみやっこベースのスタッフとして働いている。

14:00~ みやパル~10代の喋り場~

場所
みやっこハウス

zoomでもご参加いただけます

zoomでもご参加いただけますので、以下のメールアドレスにご連絡ください。URLをお送りします。
※「zoom希望」とご連絡ください。お名前とご年齢もお願いします。

s.sakamoto@miyakkobase.com

ご連絡お待ちしております😊