裁かれる「デタラメ研究不正調査」 対中京大・武蔵大訴訟 第2回口頭弁論 東京地裁、作成・所得文書名開示を被告に指示
大内裕和・武蔵大教授の著作盗用”疑惑”で、研究不正調査をおざなりにしか行わなかったことの責任を問い、本稿筆者が中京大と武蔵大を相手取って慰謝料などを求めた訴訟の第2回口頭弁論が6月10日、東京地裁であった(令和6年ワ6685号。民事5部、川崎直也裁判官)。被告の両大学はそれぞれ、本調査を行わなかったこと(中京大)や本調査の結果、不正を認定しなかったこと(武蔵大)に違法はなかったなどとする答弁・反論を行った。
今後、原告の筆者が抗弁をすることになる。反論にあたっては調査の具体的内容が明らかにされる必要があるため、調査を通じて作成・取得した文書名の開示や、告発のうち調査をしなかった部分の特定と根拠の説明をさせるよう求釈明を申し立てた。川崎裁判官は原告の言い分を認め、被告らに釈明するよう指示した。
次回第3回口頭弁論は8月19日10時半、東京地裁614号法定で開かれる予定。被告らが釈明によって調査の具体的内容がどの程度明らかにされるのか、気になるところである。