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「公共施設経営はじめの一歩」セミナー無事終了

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公共施設等総合管理計画とは?

平成26年に総務省が、地方公共団体に作成を求めた計画です。「厳しい財政状況や人口減少等の状を踏まえ、公共施設等の全体の状況を把握し、長 期的な視点をもって、更新・統廃合・長寿命化などを計画的に行うことにより、財政負担の軽減・平準化や公共施設等の最適な配置の実現を目指す。併せて、更新時等における民間事業者の参入促進や国土強靱化の推進を図る」とされ、令和3年には99%の地方自治体が作成を完了しています。

公共施設に愛はあるか?

ファシリティマネジメントを進める上で、大事なことの一つに「現状把握」があります。「老朽化」と「劣化」は違うもので、老朽化というのは「築●年」という感じで、年数が経っている=老朽化が進んでいる、ということになります。一方、「劣化」というのは、実際にどのくらい傷んでいるのかということで、年数は経っているけど劣化が進んでいない、という物件もあるわけです。長寿命化というのは「アンチエイジング」のことなのですね。
下の画像は、ある公共施設の屋上に上がってみたら、水が抜けるドレンにゴミや土が詰まって、万年プール状態になってしまい、そこから草が生えているのです。こうなると、屋上防水が早く傷みが進んで、雨漏りなどに繋が離やすくなってしまいます。年に一度は屋上に上がってちゃんと掃除しましょう!

ある公共施設の屋上の風景(笑)

維持管理費の削減が効くのだよ

維持管理費には、光熱水費、修繕費、機械警備費・清掃費・施設点検費などの委託費、運営に係る人件費などが含まれます。そして、建設費の4〜5倍は係ると言われているのですが、建設費には、国の補助金や交付金が充てられたりしますが、維持管理費は基本、地方自治体の負担となります。
倉敷市では、公共施設単位で長期修繕計画費や運営関係費も含むトータルコストを把握しているのですが、集計してみると、維持管理費は全体の7割にも達しています。つまり、維持管理費の削減は本気で考えないといけないのです。

FM(ファシリティマネジメント)の3本の矢

「維持管理費の削減」「公共施設で稼ぐ」「施設の削減」の3つを同時並行で進めていくことが大事なんですが、断熱改修は効果が高いと考えています。そして、「公共施設で稼ぐ」=PPP(公民連携)で施設活用を考えること、「施設の削減」もやらなければいけません。これをちゃんと進めていくには、手を付ける施設の優先順位を決めるとか、公民連携事業としての効果額の算出などに欠かせないのが、「施設カルテ」です。

公共不動産のデータベースの重要性に触れられているこの記事を読むと「施設カルテ」のことがよくわかります。

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