May the force be with us.

 当月十六日に本邦公開となった『ローグ・ワン』を公開当日に観に行った。
 
 私ァ、人に向かってスターウォーズのファンです、なんて軽々に云えるほどの詳しいマニアックなファンではない中程度のファンである。そんな私の目に、今回のスピンオフ映画は大変に面白く映った。鑑賞後には大枚金壱千圓也を支払いプログラムを購入してしまったほどだ。おかげで晩飯は抜きとなり夜中にずいぶんと腹が減って困った。

 初っ端から「嗚呼、やっぱりこれはスターウォーズの外伝なのだな。本編ではないのだな」と思わせるような、うーん、てな塩梅で、加えて、新参のキャラクターたちが矢継ぎ早に出てくるので、うーん、どう向き合ったら良いのか、うーん、と少し戸惑った。が、それも束の間、スクリーンの中にスターウォーズ映画のイコンの数々、デス・スターであったりターキン司令官であったりXウィングであったりスター・デストロイヤーであったりウォーカーであったりTIEファイターであったり、といった数々が登場してくるに連れて気分は爆上げ、事実、作品の内容的にも爆上げの尻上がりで、エンディングロールを観る頃には「これスターウォーズ! これスターウォーズ!」と思って、大満足となった。2時間強の上映時間が過ぎて行く間に、”だんだんスターウォーズになって行く”、感覚がとても新鮮で面白かった。may the force be with us.

 閑話休題

 そうして劇場を後にして帰途につくべく通路を歩いていた時、私のすぐ後ろから、声の様子から判別するに初老と思しき夫婦者、その妻の方が声高に「あんまり面白くなかったねー」と、マジでかい声で抜かしやがるのが聞こえてきたので、私は大に立腹した。マジムカついた。こんちきしょうと思った。

 もちろん感想というものは人それぞれだから、私が面白いと思ったものをつまらないという人があるのは当然のことで、それ自体には別段、腹は立たない。然れども、何も劇場を出たばかりのところで、四隣に響き渡るような声で否定的なことを云わなくても良いじゃあないか、と思うんである。云うんなら劇場を離れたところで云うとか、なんか判断というか気遣いめいたものがあるだろう、と思う。きっとあの女は周囲に他人がいるということに気がつけない都市生活不適合者なんだろう。

 閑話休題

 大体において簡単に批判をする人というのはどこか自慢げで鼻持ちならない感じを放散する。批判をしている対象の上位に自分が存在しているかのような、いわゆる”上から目線”でものを云ってくる。批判をする快感、対象の上位に立ったという勘違いに浸れる快感に身を委ねてしまっている。加之、そういう手合いは自分を疑うことがないから常に正しい側にいると思って変に自信を漲らせている。自分に対する不安を持たない。立川談志家元が高座でよく「馬鹿は隣の火事より怖い」と云っていたが、ほんとそんな感じだ。

 閑話休題

 ま、こんなことを偉そうに云っている私がいちばんの馬鹿なんでしょうけどネ。

 閑話休題

 本当に話は変わるけど、キュレーション、とか、当たり前みたいに、それこそ、晩御飯、とかの日常語を使うように口にする人にロクな人はいないと思う。という偏見のお話。

 閑話休題

 ではそんなことでまた。ローグ・ワンを観ればきっとエピソードⅣが観たくなりますよ。プリクエルを観るたびに落胆をしていたあの頃は遠い記憶の彼方に消えて。

 http://garbage-coll2.sakura.ne.jp/

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