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中学入試 国語読解法 その1 国語読解演習のしかた ① 目的意識をもった演習をしよう

① 目的意識をしっかりもった演習をする

a 基本的には指導者について演習すべき

国語の長文読解の問題演習を小学生がひとりでやるのはなかなか難しいです。基本的に国語の読解演習は指導者についておこなうべきです。なぜなら、小学生が自分で問題を解き、解答を見て○×をつけ、解説を読んで確認し、解き直しまでする、といった一連の演習をやることは不可能だからです。

とはいっても、いつも指導者についてもらっての演習をすることも現実にはできないでしょう。それではどうすればよいのか。まずはそこからお話をはじめたいと思います。

指導者についての読解演習は「解き方」について学ぶことに軸足が置かれます。それと同じことを自分だけの読解演習に求めても学習の成果は何も生まれません。せいぜい、できた、できなかったの結果が残るだけです。ひとりで読解演習をする時にはつぎのような意識をもって勉強していきましょう。

b 問題文を読むための設問だととらえる

国語の読解演習をする時、ふつうは「設問を解くために問題文を読む」という意識で取り組むはずです。でも、ひとりで読解の演習をする時は、「問題文をよく読み取るために設問を解く」という意識で学習するべきです。いつもとはまったく反対の意識づけですね。

国語読解は結局は問題文がしっかりと読みとれていないと設問にしっかりと解答することはできません。指導者がいれば、問題文の読み取りと設問への解答法のバランスをとりながら学習を進めていくことができます。しかし、ひとりでの学習ではそれはムリです。

ですから、問題文の読み取り演習ととらえて学習するのです。設問は、あくまでも本文をしっかりと読み取るための補助的なもの、アドバイスを得るものととらえるのです。そうすることで、問題文への理解を深めていくことができるようになります。

c 問題文は必ず1回読みにする

国語の読解問題を解く際、問題文を先に読んでから設問に入っていくか、設問をみながら問題文を読むかという議論があります。わたしはどちらでも良いという考えです。というより、問題の難易度次第です。易しい問題なら後者でも良いです。しかし、少しでも難易度が上がってくると先ずは問題文を読まないと設問の意味さえ理解できなくなります。

さて、ひとりで読解演習をする時ですが、この場合は必ず問題文を一読することからはじめましょう。そして、二度読み、三度読みはぜったいにしないこと。入試当日は問題文を二度読みする時間などありません。一回でしっかりと全体を理解することが求められます。ですから、必ず一度だけ読むことにします。

ただし、問題を読み→設問を解き→解答をみて○×をつけ→解説を読んで確認し、といった流れで学習が終わったら、もう一度問題文を読み返しましょう。その時は、音読をすることをお勧めします。こうすることで、解いた文章への理解はさらに高まり、つぎのステップに進んでいける国語読解の糧が積み上がっていきます。

d まとめ

  • ひとりでの国語読解演習は「目的意識」をもってやること

  • 設問は問題文を読み取るためのアドバイスととらえる

  • 先ずは問題文を読むこと。その時は必ず一度読みとすること。

  • 一連の流れで学習したら、最後に問題文を音読して学習を終えること。



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