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私国立中受験 国語読解法

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私国立中受験のための国語読解法についてのマガジンです。Twitter https://twitter.com/kokugo_online にて毎日のように国語読解法について発信を…
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中学入試 国語読解法 その3 説明文(論説文)の読解のしかた ④ キーワードの見つけ方

a 説明文の読解に役立つキーワード 小学校の国語の授業では、ちゃんとした説明文(論説文)の学習をすることはあまりありません。ちゃんとしたというのは「序論→本論→結論」の構成が整ったそれなりに読みごたえのある内容の文章です。教科書に出てくるのは物語文が中心で、難度の高い説明文にぶつかると「なにが書いてあるかわからない」となりがちです。 ですから「なにが書いてあるかわからない」レベルの問題文に数多くあたって、国語の読解テクニックを使ってそれらの文章をしっかりと読みとる練習を数

中学入試 国語読解法 その3 説明文(論説文)の読解のしかた ③ 接続詞のはたらき

a 接続詞ってなに? 接続詞は、文や文章をつなぐはたらきをします。小さくは文と文をつないで意味の関係をつなぎます。大きくは文章と文章、段落と段落をつないで、著者の言いたいことを流れとして読む者に伝える役割をします。とても大事な語です。したがって、その役割をしっかりと理解することはとても大事です。 b 順接の接続詞 文と文、文章と文章を、同じ方向性、一貫性でつなぐ働きをします。 そして また さらに そのうえ それに なお しかも くわえて これらの順接の接続詞は

中学入試 国語読解法 その3 説明文(論説文)の読解のしかた ② 形式段落と意味段落

a 形式段落 行がかわりひとマス空いているのでどこが区切りかはすぐにわかります。ひとつの内容のまとまりです。著者は読む者に自分の意見や考え、伝えたいことをよりわかりやすく述べるために形式段落ごとに文章を区切ります。ですから、読む側は、形式段落ごとに「何が書いてあるのか」を読むようにすべきです。 その際、注意すべきことは、その形式段落が全体の流れの中でどんな役割をしているのかを確認しながら読むことです。 1 導入の形式段落 どんなことについて書こうとしているのか、どんな考

中学入試 国語読解法 その3 説明文(論説文)の読解のしかた ① 説明文と論説文の違い

a 説明文と論説文の違い 説明文・・・いろいろなことを説明するための文章。順序立てて説明することで流れの中で読む者が情報を得やすくします。また、様々な例をあげたり、図表やグラフなども利用して、その文章を読んだ者がわかりやすく理解できるようにします。 論説文・・・著者の意見や考えを述べるための文章。説明文と同じように順序立てて流れの中で読者が著者の言いたいことを理解できるように書かれています。また、著者の意見を裏付けるために図表やグラフ、他の意見などもあげたりします。 説

中学入試 国語読解法 その2 物語(小説)文の読解のしかた ④ ストーリーを読み取るマクロ的な読解

a 物語(小説文)にはストーリーがあります。 物語(小説文)の読解は、登場人物の気持ち(心)の動きを読み取ることが何よりも大事で、その動きを読み取るためのポイントについても前回まででお話ししてきました。作者というのは、そうした気持ち(心)の動きを直接表現せず、比喩表現を使ったり、会話の中で表現したり、周りの情景などさまざまな手法を使って表現します。そうすることで、読むものの想像力がかき立てられるからです。 さて、最後に登場人物の気持ち(心)の動きを読み取るための重要な視点

中学入試 国語読解法 その2 物語(小説)文の読解のしかた ② 登場人物の動作にマークしよう

a 登場人物の気持ちを読み取ることがいちばん大切 前回、国語読解では問題文を読みながら本文にマークをしていくことが大切で、どこにマークをすべきかを理解することが国語読解の学習だというお話をしました。そして、物語(小説)文の場合は、登場人物とその人物像がわかるところに先ずはマークをすべきということもお話ししました。 さて、つぎにマークをすべきところです。それは『登場人物の気持ち、心の動き』がわかる部分ということになります。物語(小説)文の設問は、この『登場人物の気持ち、心の

中学入試 国語読解法 その1 国語読解演習のしかた ② ひとりで読解演習をする時の注意点

② ひとりで読解演習をする時の注意点a とにかく問題文から解答を導き出す意識を持つこと 国語読解の問題は、自分の意見を答えることはいっさいなく、どこまでいっても「問題文」の中から解答を導き出すことになります。このことをしっかりと意識して問題を解いていきましょう。自分がどう考えるか、ではなく、問題文中では筆者はどう言っているのか、をいつも意識していくことです。国語の得点がなかなか上がっていかない生徒の多くは、どうしても「自分はこう考える」が出てしまう傾向が強いです。 指導者

中学入試 国語読解法 その1 国語読解演習のしかた ① 目的意識をもった演習をしよう

① 目的意識をしっかりもった演習をするa 基本的には指導者について演習すべき 国語の長文読解の問題演習を小学生がひとりでやるのはなかなか難しいです。基本的に国語の読解演習は指導者についておこなうべきです。なぜなら、小学生が自分で問題を解き、解答を見て○×をつけ、解説を読んで確認し、解き直しまでする、といった一連の演習をやることは不可能だからです。 とはいっても、いつも指導者についてもらっての演習をすることも現実にはできないでしょう。それではどうすればよいのか。まずはそこか