タイ語字幕に追いつくには

珍しくタイ語学習者向けに書いてみようと思う。現在、タイBLブームなどが到来しており、タイ語学習者が急増中らしいので。

タイ文字やタイ語をある程度のレベルまで身につけたタイ語学習者(特にタイ在住の人など)は、タイ語以外の番組や映画をタイ語学習のためにタイ語字幕で読んでみたいと思う人もいるかもしれない。(タイ語の番組でもタイ語字幕をつけるとより学習効果がアップするし)

そこでネックになるのが、間に合わない問題。タイ語字幕を読み終える前に画面が切り替わってしまうのだ。そのため、ちゃんと字幕を読もうと思うと、いちいち一時停止して読み終えなくてはならない。一話見終わるのも一苦労だ。
ちなみにタイ人でも間に合わない人はいるらしい。

画面が切り替わる前に字幕を読み終えられるようになるためには結局のところ、もっと勉強してタイ語力をアップさせなければいけないのだけれど、そこのところをもう少し細かく解説しようと思う。

まず、自分が日本語の字幕を読む時にどのように読んでいるか思い出して欲しい。頭の中で日本語を音読しているだろうか?恐らくしていないんじゃないかと思う。恐らく多くの人が日本語字幕を読む時、文字を絵に近いようなイメージで直接(脳内で音読することなく)意味を理解しているのではないかと思う。漫画をサクサク読む時なんかも割とこの手法を使っているのではないかと思う。(もし本を読むのが遅いと悩んでいる人は、頭の中で音読しない手法を身につけると早まるかもしれない。)

それがタイ語字幕になった途端、頭の中で音読してしまう。そう。音読してたら遅い。間に合わないのだ。そのため、音読せずに理解する必要がある。音読せずに理解するにはどうするのか。

まず最初の段階としては、単語を見た瞬間にその字面でどの単語なのか判断出来るようになる必要がある。例えるなら、人の顔を見た時に、「目の隣にホクロがあるから、山田さんか」と思うのではなく、人の顔を見た瞬間に山田さんだと分かるようになる、という感じ。日本語も、「日本語」という単語は「にほんご」と一文字ずつ音読しなくとも意味まで理解出来るように。その様に”見た瞬間理解できる”単語を一つずつ増やすには、どうするべきか。多読しかない。

”見た瞬間理解できる”単語がある程度増えたら、今度は字幕を脳内で音読せずに理解する訓練をしてみる。もし日本語字幕でも脳内で音読している人がいたら、まずは日本語字幕を音読せずに理解する訓練を先にしてもらいたい。そして、日本語字幕を見るイメージでタイ語字幕を見て、脳内音読をせずに単語を目で追っていく。それで意味が分かった!と感じれば、そのスピードを速めていく。少しずつ字幕に追いつける様になるのではないだろうか。

ただ、この段階でも、まだまだ母語日本語の字幕を読むレベルには到達していない。日本語字幕を読む際は、恐らく、脳内の膨大な知識量のストックから即座に会話パターンなどを検索し、◯◯という単語が来たら、こういう文章が来るのではないか?という予測機能が働き、その予測通りならさらに二段飛ばしのようなスピードで文章を読むことが出来、短い文章なら1秒に満たない速さでも一瞬見ただけで、典型パターンから検索してその文章の内容を理解することが出来る。

タイ語でこれが出来るようになるには、多読だけでは無く、沢山タイドラマを見る、沢山人と会話をする、沢山タイの番組を見る、などなど・・より多方面からの知識のインプットが必要になってくる。そうする事で文法ではなく、タイ語の、タイ人の文章のパターンが多く脳内にストックされる。その結果、ひょっとしたら日本語レベルの速さでタイ語字幕も読み取れるようになれるかもしれない。私はまだだけど。

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