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温度差

2023年10月

2023年夏(7月から9月上旬)に流行した、いわゆる第9波も落ち着き、コロナ感染症は少なくなりました。
一般内科医のいまの仕事は、冬に備えて、インフルエンザのワクチンとXBB対応のコロナワクチンの注射。

コロナウイルスについては、世界中に日本中どこにでもまん延して、年中流行を繰り返す、すごく嫌なウイルスになったなぁと思います。

ワクチンを開発、注射しても、3ヶ月から半年でまた新しいタイプの新型コロナウイルスが誕生する。

その繰り返しになっていますかね。

他のウイルス感染症への影響もあるのか、インフルエンザやRSウイルスの感染の時期が読めなくなっています。

インフルエンザもRSも代表的な冬のウイルスだったのに、今は夏だったり、秋だったり、よくわからない時期に流行るようになりました。

コロナウイルスと感染臓器が同じだからですかね。

他の、手足口病やヘルパンギーナ、咽頭結膜熱については、予想通りというか想定内の流行を見せるので。

温度差については、コロナウイルスの診療をしている自分と、そうでない人たちとの温度差を感じています。

当然なのですが

病気なので、罹った人それぞれで、辛さや治りは異なります。

新型コロナに感染して、本当にただの風邪レベルの方もいらっしゃいます。

しかし、3日間高い熱が続き、だるさは3ヶ月続く人
喉の痛みがつらくて、食事はゼリーだけだった人
インフルエンザとあまり変わらなかったけど、咳が3ヶ月辛かった人
味や匂いがしなくて、絶望した人
体力が元々なくて、3か月後には死んでしまった人

と、人によって違う症状や、後遺症をのこすのです。

自分は、後遺症やつらい症状を出した人が多く受診してくるので、こういった人をよく見ます。

でも、あまり辛くない、症状も軽いひとも一定数いて、病院にいかないで治しましたって人もまずまずいます。

ワクチンさえ注射しておけば、病状軽く済ませることができるからね。

どうなるのやら

自分は、感染対策の緩和自体は問題ないと思っています。
リスクをちゃんと受け入れた上で、という条件付きですが。

罹っても軽症、子供は感染が天然のワクチンとか、わけのわからないことを言う人もいらっしゃいます。

どんな症状がでたら検査を受けたら良いのか?
それすらわかっていない人も。

一つの病気が、国民のなかに浸透していくのに、こんなに個人差があるのか、と。

皆さんはどう考えていますか?

これから10年20年、このウイルスは消えることなく存在するとして、どう過ごすのが良いのか?

国民の大半が感染を経験するまで、多分2-3年かかるから、それまで、診断と感染後の症状の面倒を見続けるのかと思うと、少し憂鬱になります。

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