クレープが食べたい夫のために

世間では、フルーツサンドやらマリトッツォやらが流行っているが、
突然夫は「クレープが食べたい」と言い出した。

優しい妻である私は、作ってあげるよと言ったのに、
「ちがうんだよ、お店のが食べたいんだよ。きれいに丸く作れるの？」
と、意味わからんことを言い始めた。
安心安全の手作りなのに～と言うと、
「添加物こそが美味しい味になるんじゃないか」
と、自然派の私に喧嘩を売ってきたのである。
添加物まみれの夫め、今にみてろ。

次の日、仕事から帰ってきた一声目が、
「クレープ売ってなくてさぁ。いつも売ってるコンビニなのにさぁ」
まだ未練がましく言ってら～と、スルーした。
クレープの薄い生地が食べたいんだそうな。
コンビニで売ってるのって、大抵折られてるから、丸かろうが関係ないし、
やっぱり私が作っても良かったじゃないか。あの分からず屋め。

今日の午後、在宅勤務になるはずが、
急遽そのまま会社にいなくてはならなくなったので、
最寄りのローソンへお昼を買いに行った。
毎日節約でお弁当生活だから、久しぶりのコンビニご飯！！心躍るぜ！
糖質40％オフの新商品【鶏白湯ラーメン】的なやつを手に取り、
フルーツサンドを手に取り、
めちゃくちゃ優しい妻である私は、
スイーツコーナーも忘れずにチェックして、
生チョコクレープを買ってあげた。

もちろん、夫がすでにクレープを食べていたら、
買ったことは伝えずに、私の胃の中におさめる予定である。

会社の階段を一段ずつあがっているとき、
あ～、夫はパートナーだなぁと感じた。
夫婦っていうか、パートナーって感じ。
うまく言えないけど。